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IPO2019年11月19日

新規上場紹介 マクアケ 日本最大の購入型クラウドファンディングプラットフォームを運営

マクアケ(4479)が12月11日、東証マザーズに新規上場する。

同社は「生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残る世界の実現」というビジョンのもと、国内最大の購入型クラウドファンディングプラットフォーム「Makuake」を運営。

「Makuake」では、新しいアイデアや技術を用いた製品、サービスの実現や加速を希望する企業や個人(プロジェクト実行者)と、そのプロジェクトを支援する個人(プロジェクト支援者)をインターネット上でマッチング。プロジェクト実行者が設定した支援要望額に応じ、プロジェクト支援者が支援(購入金の前払い)を行う仕組みで、新製品や新サービスの予約購入サービスの側面を持つ。

プロジェクトの品質確保に向けては、社内ガイドラインを策定し、プロジェクトの適正化や実現可能性、情報の適正性などをチェックする体制を構築している。

2013年の事業開始以来、「ものづくり」領域に注力してきたことからプロジェクトとしては、プロダクト分野(各種新製品の開発など)が多く、他に飲食店舗など多様なジャンルを取り扱う。また、18年5月に地方自治体がプロジェクト実行者となりプロジェクトへの寄附を募る「ふるさと納税型クラウドファンディング:Makuakeガバメント」を立ち上げ、各地方自治体による活用を円滑にする試みも開始した。

収益源は、プロジェクト支援者がプロジェクト実行者への支援金提供を決定した場合、プロジェクト実行者から支払われるプラットフォーム利用料(決済総額の一定率)。このため決済総額を最重要経営指標としている。決済総額は16年9月期の10億円超に対し、17年9月期が21億円超、18年9月期は40億円弱、19年9月期では55億円弱と年々拡大。クラウドファンディング市場のほか、予約販売Eコマース市場の拡大も追い風。

また、企業の新規事業創出を支援する「Makuake Incubation Studio」も手掛ける。「Makuake」の運営を通じて蓄積した顧客ニーズやノウハウを活用し、企業の製品開発などをサポートして報酬を得る。

上場に伴う公募増資で調達した資金はサービス強化のためのシステム投資、人材採用費、人件費、当初運転資金として調達した借入金の返済資金に充てる予定。なお、クラウドファンディングは資金提供者へのリターンの形態により「寄附型」、「購入型」、「投資型」に大別される。同社サービスは対価を商品、サービスとするため、「購入型クラウドファンディング」に区分される。

概要

●事業内容=クラウドファンディングプラットフォームの運営など
●本社=東京都渋谷区渋谷2-16-1
●代表者=中山亮太郎代表取締役社長
●設立=2013年5月
●上場前資本金=1億3,299万5,000円
●発行済み株式数=1,096万6,000株(上場時)
●筆頭株主=サイバーエージェント(上場前71.36%)
●公募株式数=98万株
●売出株式数=156万5,000株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が38万1,700株)
●仮条件=11月25日に決定
●ブックビル期間=11月26日から12月2日まで
●引受証券=大和(主幹事)、みずほ、SBI、三菱UFJモルガン・スタンレー、SMBC日興、マネックス、岩井コスモ

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2018.9 958 156 11.30
2019.9 1,344 127 8.91
2020.9(予) 2,187 476 30.69
※単位100万円、1株利益は円

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