TOP  NSJアップデート  インタビュー  馬渕磨理子が聞く!! NISSOホールディングス【前編】 代表取締役社長 清水竜一氏 ホールディングス化で「一段上」へ成長加速 「点」から「面」でニーズを獲得
インタビュー2023年11月7日

馬渕磨理子が聞く!! NISSOホールディングス【前編】 代表取締役社長 清水竜一氏 ホールディングス化で「一段上」へ成長加速 「点」から「面」でニーズを獲得

「日総」から「NISSO」。製造業向け派遣・請負を中心に人材総合サービスを手掛ける日総工産(旧6569・P)は10月2日、単独株式移転による同社の完全親会社としてNISSOホールディングス(9332・P)を設立し、東証プライム市場に再上場した。ホールディングス化の狙いや今後の成長戦略について、経済アナリストの馬渕磨理子氏(写真右)と清水竜一代表取締役社長(同左)の対談を2回にわたりお送りする。

――まずはホールディングス化の狙いを聞きたい。

2018年に東証1部に上場して5年が経過し、いよいよギアーを一つ上げようということ。われわれがありたいと思っていた姿を具体化するには、日総工産という事業会社よりホールディングス化したほうが、新しくやりたいことや足りない機能を補ってくれる仲間を求めやすくなるので常々計画していた。

日総グループはもともと製造業のメーカーを人的に支援するサービスを手掛けている。産業界がテクノロジーも含めて大きく変化している上、労働市場では少子高齢化のみならず、いろいろな変化が起きている中で、お客さまである企業やその働き手、さらに言えば社会から信頼され、期待され続ける会社を目指していかなければいけないということだ。

――M&Aも推進していく考えか。

もともと人材会社であるので人材領域の応用編といった分野はM&Aの対象になる。それから人材の採用や育成、現場のマネジメントを効率的に行うノウハウを持っている会社ともしっかり組んでいく。買収ということに限らず、資本業務提携なども含めて進めていきたい。

――個々の企業との点のつながりから、産業ごとの面でのつながりに戦略を変えた。

従来はアカウントを5グループ、50社程度のお客さまのニーズを掘り下げて、将来に向けて必要と思われる人材を育成して、お届けするという考え方だった。ところが、個々の会社だと外部労働力に対する考え方を変更したり、あるいはその業種が落ち込んだりということで、経営基盤も大きな影響を受けた。そこで、オートモーティブ、セミコンダクター、エレクトロニクスの3つのインダストリーの中で、今後ニーズが出てきそうな人材をわれわれが先んじて育成してお届けする考え方に舵を切った。

現状では勝ち筋がはっきり見えてきた。日本でモノづくりを手掛けているメーカーにはそれぞれこだわりがあって、自分の会社流というのが結構多いけれど、それを少し俯瞰(ふかん)して労働市場の視点で捉えてみると、こういった人材が必要だろうというのが分かってきた。

それからもう一つ言えることはそれぞれのインダストリーには経済安全保障上、あるいは国策として強くしようといった産業が結構入っている。

――グループ7社の連携によってシナジーを発揮するイメージか。

グループ内で基本的には連携するものの、実はそれぞれ目的を持っている会社がほとんどだ。中核の日総工産は引き続き製造業向けがメインで、メーカーが求めていそうな人材を育成しながらお届けしている。一方、ベクトル伸和という子会社はほぼ似た分野ではあるものの、どちらかというと半導体に特化した領域の人材育成や、そういったお客さまの請負を手掛けている。また、合弁会社のニコン日総プライムでは、シニア層の方々がセカンドキャリアで活躍していく場を提供。お互いに関連性がある中でとんがっているというダイバーシティ経営となっている。
【後編に続く】(NA)