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ファンド情報2025年12月30日

【速報版】2026年のグローバル投資環境を占う 新しい投資機会生まれるか

米国から欧州、新興国、日本、インドなどへ資金シフトも

2025年は幅広い資産クラスで価格上昇が見られた。トランプ関税による景気の下押し圧力は、想定したものほどではなく、このところ緩和しつつある。もっとも、グローバル景気の先行きはなお不透明な状況を払拭できていない。26年の資産市場を巡る投資環境はどのような1年となるか。世界的な資産運用会社が描くシナリオにはある共通点が浮かぶ。米国一極集中からの広がり、多様化である。そして、その資金の行先は、欧州、新興国、日本、インドなどというのが海外の大手資産運用会社の専門家の見立てである。

まず、今後の米国をみると、短期的には景気減速懸念が拭えないものの、26年の景気が緩やかに力強さを増していくにつれて、AI関連以外の株が緩やかな上昇傾向を辿っていくのではないかとの見方が増えている。米株式市場では、AI関連株を別とすれば、過去数カ月間はディフェンシブ株に注目が集まる展開となっているが、26年には景気回復期待が強まると、過小評価されているセクターや、景気敏感株、中小型株、バリュー株に物色が広がっていくと指摘する向きが多い。

トランプ関税引き上げ前の段階で大規模な駆け込み輸入が急増したこともあって、追加関税策が消費者物価を押し上げる効果は9月までは限定的だった。追加関税に伴う米国景気への悪影響や政府閉鎖に伴う悪影響は短期的に顕在化する可能性が残されているものの、景気への下押し効果は比較的小さいとの見方で、グローバル資産運用会社の専門家の意見は一致している。

最近の投資リターンは、米国の突出したパフォーマンスがけん引してきたが、これは「米国例外主義(独り勝ち)」と呼ばれている。世界金融危機(08年~09年)以降、米国の株式および債券のリスク調整後リターンは、他の国や地域を圧倒してきたが、世界の投資環境は変化しつつある。米国資産の代替市場があるかといえば、他にないとみる向きが大半であるが、これまで低調だったセクターや地域における、収益性の改善とより魅力的なバリュエーションを背景とした新たな投資機会が生まれているとの事実は見逃せない。

今後1年間は、世界的な利益成長と金融緩和を背景に、投資機会が拡大すると予想されている。また、米ドル安基調が継続しそうである。その恩恵を享受する可能性が高いのは、新興国市場、欧州株式、そして米株式の中でも、より景気循環の影響を受けやすい小型株などとみられている。日本の投資信託での取り組みで既に始まっている。例えば、これまでは少なかった欧州株ファンドの新規設定本数がここにきて増えている。

2025年の欧州株関連ファンド新設
運用会社 設定日 ファンド名
HSBCアセットマネジメント 12月29日 HSBC ユーロランド・バリュー株式ファンド(1年決算型)
三井住友トラスト・アセットマネジメント 12月16日 SMT 欧州株式モメンタムファンド
野村アセットマネジメント 12月15日 NEXT FUNDS ドイツ株式・DAX(為替ヘッジなし)連動型上場投信
野村アセットマネジメント 12月15日 NEXT FUNDS ユーロ・ストックス50指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信
SBIアセットマネジメント 12月5日 SBI欧州高配当株式ファンド(年1回決算型)
三井住友トラスト・アセットマネジメント 11月28日 ブランデス欧州株ファンド
三菱UFJアセットマネジメント 11月18日 欧州防衛・航空宇宙株式インデックスファンド
ニッセイアセットマネジメント 9月10日 ニッセイ・S欧州株式500インデックスファンド<購入・換金手数料なし>
SOMPOアセットマネジメント 8月29日 米ドル建HSBC社債/欧州株式戦略ファンド(早期償還条項付)2025-08
フィデリティ投信 4月30日 フィデリティ・欧州割安成長株投信 Aコース(為替ヘッジあり)
フィデリティ投信 4月30日 フィデリティ・欧州割安成長株投信 Bコース(為替ヘッジなし)

※速報版は最終的な校了前の紙面記事です。今後、修正等が入る場合があります。

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