TOP  NSJアップデート  トップ記事  決算シーズン接近 増額、株主還元に期待
トップ記事2026年10月14日

決算シーズン接近 増額、株主還元に期待

出遅れセクターの挽回なるか

トヨタ(7203・週足)

決算発表のシーズンが近づいてきた。9月末に四半期末を迎えた企業の業績発表が本格化するのは10月末からで29日に125社、30日に246社が発表する。ピークは11月第2週で1,800社超、週末の13日には745社が発表する見込み。

前回の決算(4~6月)終了後に各社がまとめた2026年度の主要企業の予想を経常利益ベースで確認しておくと、SMBC日興証券が前年度比24.1%増、野村証券が同21.4%増、大和証券が同23.2%増となっている。前回見通しに対し、どの程度上積みされるのか、配当、自社株買いなどの株主還元への取り組みが注目される。

増益率ではAI・半導体などにかかわる電気機器(半導体製造装置メーカー)、非鉄(電線・光ファイバー、半導体材料)などが大きくなる見込みだが、織り込み済みのケースも多く、市場コンセンサスをどの程度上回ることができるかがポイント。個別企業の業績ながらその内容が相場の流れを一変させる可能性があるのは10月30日発表予定のキオクシアHD(285A・P)、東京エレクトロン(8035・P)、28日発表のアドバンテスト(6857・P)、11月10日予定のソフトバンクグループ(9984・P)など。

海外はどうか。AI関連銘柄の総本山ともいうべきエヌビディア(NVDA)の決算は11月17日だが、10月20~22日にかけドイツ・ベルリンでGTC(技術カンファレンス)が開催される。欧州市場における産業AI実装、AI規制などが主要なテーマになるが、最新GPU(画像処理半導体)ルービンの出荷状況次第ではイビデン(4062・P、10月29日発表予定)などの関連銘柄が大きく動く可能性がある。10月28日にはハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)のマイクロソフト(MSFT)が発表する。AIデータセンターの収益状況、今後の投資計画などが焦点。

非AIでは自動車、鉄鋼、建設、不動産などの出遅れセクターが注目される。個別ではトヨタ(7203・P)、日本製鉄(5401・P)が11月5日、大成建(1801・P)が11日、大林組(1802・P)が13日、三井不動産(8801・P)が6日、三菱地所(8802・P)が9日などとなっている。トヨタは第1四半期(4~6月)決算発表時に通期予想を増額済みだが、会社予想はなお保守的との見方が多く、再度の増額が有力だ。日本製鉄は国内の事業環境が厳しいものの、米国事業(USスチール)の収益拡大が貢献する見込み。ゼネコンに関しては資材費高騰への対応が注目ポイント。不動産は賃料改定などで、日銀が追加利上げの影響を上回る収益を挙げているかなどに関心が向いている。

好調な企業業績が確認されれば、1株当たり利益の上昇を通じ、年末に向け、日経平均7万円回復から台固めに向かう原動力となりそうだ。(M)