TOP  NSJアップデート  トップ記事  5月連休は「株高の季節」に!? ポジション調整一巡、上昇特異日、バークシャー総会…
トップ記事2024年4月23日

5月連休は「株高の季節」に!? ポジション調整一巡、上昇特異日、バークシャー総会…

前週急落からひとまず落ち着きを取り戻してきた東京市場だが、23~25日には米「マグニフィセント7」のうち5社が決算発表。25~26日に日銀金融政策決定会合、週末の衆院補欠選挙も控え、そうでなくともゴールデンウィークを目前にした様子見気分は否めないところか。ここでは過去の5月連休中の推移などを振り返りながら今後の展開を占ってみたい。

年末年始休暇と同様、この間の海外市場の動きを一気に織り込むことになるため、連休明けに大きく動きやすいとはよく言われるところ。2010年5月6日にはニューヨークダウが数分で約1,000ドル急落する「フラッシュクラッシュ」が起こり、11年5月2日はアルカイダのビンラディン殺害、19年5月5日は当時のトランプ米大統領が対中関税引き上げ表明など、この時期不思議と“異変”が生じやすい。

とはいえ、「5月5日を含む週」について言えば、表①の通り、トランプ発言ショックの直撃した19年(10連休明け)を除けば、近年は力強い動きが目立つ。連休前にポジション調整の売りが出ていた分、何事も起こらなければ、買い先行の展開になりやすいとも言えようか。大幅な調整を経てきた今回もこのパターンを期待したいところ。

①5月5日を含む週の日経平均
該当週 週間騰落
2017年 5月1~2日 △248.96円
2018年 5月1~2日 △4.91円
2019年 5月7~10日 ▼913.81円
2020年 5月7~8日 △559.76円
2021年 5月6~7日 △545.19円
2022年 5月2~6日 △155.66円
2023年 5月1~2日 △301.51円
2024年 5月7~10日 ?円

「5月5日を含む週」というと、今年は7~10日となるが、その前の1、2日の季節性も良好だ。表②は戦後の日経平均の日付別騰落。現在立ち会いの行われていない「2月11日」「5月4日」を除くと、年間上昇率2位が「5月1日(今年高ければ同率トップに)」で、5月2日も7位に付けている。「5月4日」も含め、歴史的に5月上旬は買われやすい傾向があると言えるのかもしれない。

5月3~4日にはバークシャー・ハサウェイの年次株主総会が開催され、席上ではウォーレン・バフェット氏の日本株に関する強気発言が飛び出す可能性も十分ありそう。冒頭に挙げた各種不透明要因にしても3連休明け30日には結果が出ているはず。なお中東情勢に不安を抱えるとはいえ、例年通り5月上旬は上がりやすいタイミングを迎えるとみたい。

②戦後の日経平均日付別騰落上位日
日付 勝敗 勝率
(2月11日) (12勝3敗) 80.00%
(5月4日) (23勝7敗) 76.67%
2月25日 43勝15敗 74.14%
5月1日 42勝15敗 73.68%
1月14日 39勝14敗 73.58%
12月26日 44勝16敗 73.33%
2月1日 42勝18敗 70.00%
11月22日 42勝18敗 70.00%
5月2日 40勝18敗 68.97%
12月28日 41勝19敗 68.33%
(カッコ内は現在立ち会いの行われていない日)

ここで注目したいのが5月高習性銘柄だ。

上場来5月相場9戦全勝だったオープンハウス、同じく8戦全勝だったエランはともに昨年5月の大幅安で記録ストップとなったが、昨年も順調に10連勝を飾ったのが寿スピリッツ(2222・P)。表の通り、2ケタ上昇5回、平均12・9%高となっている。土産用地域限定菓子大手で、折からの来日外国人客数急増が格好の追い風。5月連休の旅行シーズンで関心が高まりやすいとも言えよう。昨年9月高値2518円をなお3割以上下回る大底圏だ。良好な季節性を背景にしたリバウンド展開も想定されてこよう。(K)

③寿スピリッツの5月相場
5月末 前月末比 騰落率
2014年 2224円 △117円 △5.5%
2015年 2550円 △18円 △0.7%
2016年 2867円 △725円 △33.8%
2017年 3815円 △810円 △26.9%
2018年 5830円 △620円 △11.9%
2019年 5620円 △635円 △12.7%
2020年 5250円 △985円 △23.5%
2021年 6950円 △410円 △6.2%
2022年 7100円 △230円 △3.3%
2023年 1万500円 △500円 △5.0%
2024年 ?円 ?円
(権利落ち換算値ベース)