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概況/米国市場2024年5月25日

5月24日の米国株市場でNYダウは伸び悩み、ナスダックは最高値。エヌビディアのGPU不足は数年続くという見方も

5月24日の米国株市場でNYダウは伸び悩み保ち合いとなり、ナスダックは最高値を更新した。
ミシガン大学の5月の消費者信頼感指数の確報値は上方修正されたが、1年先の期待インフレ率が3.3%と速報値の3.5%から低下したため、10年債利回りが低下。NYダウは一時155ドル高となったが、27日(月)のメモリアル・デー(戦没者追悼記念日)の3連休を控え、伸び悩み、もみ合いとなった。

一方、ナスダックは最高値を更新した。エヌビディアが上昇を継続し、テスラも反発。

エヌビディアのGPU(画像処理半導体)などのAI半導体は、エヌビディアが設計し、台湾のTSMCが受託生産している。TSMCはDRAMを韓国のSKハイニックスなどから調達。
だが、TSMCの生産工程において、GPUのパッケージ工程となるCoWoSパッケージの生産能力と、CoWoSの中でGPUの周りにDRAMを積層したHBM(広帯域メモリー)が配置されるが、このHBMの供給も不足しているため、GPUの品不足は数年続くと予想されている。

GPUの高性能化に伴い、パッケージングのCoWoSは2年ごとに世代交代し、搭載されるHBMの個数は1.5倍ずつ増え続けている。
そして、CoWoSの変化と共にHBMも性能を向上させているため、2年ごとに世代交代しており、HBM内に積層するDRAMチップ数も増える。
2022年までのHBM2と2023年のHBM2Eでは搭載されるDRAMの積層数は4~8、2024年~2025年のHBM3と2026年~2027年のHBM3Eでは8~12、そしてその先のHBM4では16層となる。
HBMが約2年で世代交代し、HBMに搭載されるDRAMも世代と共に増えていくため、GPU不足は数年続くと予想されている。

NYダウ工業平均は前日比4ドル(0.01%)高の39,069ドル。ナスダック総合指数は前日比184ポイント(1.10%)高の16,920。S&P500指数は前日比36ポイント(0.70%)高の5,304。

NYダウ採用銘柄はインテル、JPモルガン・チェース、アップルなどが買われ、セールフォースやジョンソン&ジョンソン、ユナイテッドヘルスなどは売られた。上昇は19銘柄、下落は11銘柄。

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