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コラム2022年9月9日

【本日のマーケット】9月9日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

9月9日(金)のマーケット                                                                   

9月8日の米国株式市場は続伸。欧州中央銀行(ECB)の0.75%の利上げを受けて、序盤は売られたが、イエレン財務長官がガソリン価格の下落が8月の消費者物価指数の総合指数に対する一段の下押し圧力となる可能性があるとの見方を示したため、終盤に買い戻しが入った。NY証券取引所ではバンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースなどの金融株が買われた。景気敏感株の3Mは反落。NYダウは前日比193ドル(0.61%)高の31,774ドル。ナスダックも続伸。ナスダックではエヌビディアやAMDなどの半導体関連が上昇。NASDAQ総合指数は前日比70ポイント(0.60%)高の11,862。S&P500指数は前日比26ポイント(0.66%)高の4,006。

米国株続伸を受けて日経平均も続伸。海運株が続伸となり、Wスコープが買われた。再生可能エネルギー関連のレノバが好調。新日本科学はジェフリーズによる新規「BUY」の発表で値を飛ばした。都心オフィスビル空室率は上昇したが、悪化想定の下限レンジという見方もあり、不動産株は買われた。シダックスの取締役が自社株買いを提案したと報じられ、オイシックスラ大地は売られた。HOYAは反落。JALは10月国際線減便率で小安い。

スタンダード市場では、トミタ電機が大幅高を継続。ミライアルは上期好決算で急騰し、マツモトが急反発。アエリアは朝方に急伸した後、伸び悩んだが、メタバースプラットフォーム提供企業との業務提携で注目された。クルーズとジャパンエンジン、ウィルソンWLWは反落。

グロース市場では、プレイドが反発しストップ高。Pアンチエイジは「ザ クレンジングバーム」が累計出荷個数4000万個突破でストップ高。M&A総研が大幅反発。ステムリムは野村証券による目標株価引き上げで注目された。エッジテクノロジーは第1四半期決算が低水準で急落。

日足チャート上では、連日のギャップアップで2万8000円台の値固めに。25日移動平均線(2万8,269円)と、本日のSQ値(2万8,253円)がほぼ同じ位置にあり、ここが上値抵抗となった。週足では下ヒゲを伴う陽線。26週移動平均線で下げ止まり、前週の陰線を包む形となった。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。今週は株式市場が大きく動きました。9月7日(水)、東京株式市場は全面安となりました。午前中の一時▲358円の下げは最近にはなく、かなり危機感の強い下落でした。

ただし冷静に見ると、全面安とは言っても要所のところで逆行高する銘柄も目立っていました。この日の東証プライム市場の値上がり銘柄は432銘柄、一方の値下がり銘柄数は1369銘柄でした。広範囲に値下がりした割にはところどころに前日比プラスの株価を維持する銘柄も見られました。

ここで強調したい点は、この日に上昇した432銘柄の逆行高銘柄です。興味深い銘柄がたくさん潜んでいるように思います。逆行高銘柄の多くは、今期中に最高益となることが予想されており、しかも配当利回りも市場平均よりかなり高い水準で推移しているものが多く含まれています。まさに現在の市場のリーダーシップを取れるような銘柄群です。

派手さはありませんが、現在のマーケットにおける方向性を示しているのではないでしょうか。本格的な業績相場は利上げラッシュのまさにこの時から始まるような気がしてなりません。

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注目記事 Pick up
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【9月特有の需給状況チェック
日本証券新聞9月12日(月)紙面1面TOP記事掲載 

「配当再投資」1兆円の買い 「日経平均リバランス」5,400億円の売り…

9日の東京市場は、米国株続伸も支えに前日奪回した日経平均2万8,000円台を固める展開。朝方の先物・オプション“メジャーSQ(特別清算指数)”算出も、日経平均1銘柄当たり9万株強の現物株買い越しで無難な通過となった。

ちなみに昨年は、「9月SQの2営業日後」に年間高値を付けて、そこから急落に転じた経緯がある。今年に当てはめれば週明け13日。ちょうどその日は焦点の米国CPI(消費者物価指数)発表日とあって、若干気掛かりなところではあるが、月足チャートで振り返ると、2015、17~19年など近年の東京市場においては9月(から10月にかけて)が一つの転機となるケースが非常に多い。これはなぜか。単なる季節性アノマリーにとどまらず、背景には“特殊な需給要因”が存在するためだろう。

まずは中間配当絡み。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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9月9日(金)☆[概況/大引け] 

続伸だが、25日線とSQ値では上値抑制。海運が反発継続。新日本科学はジェフリーズの新規「BUY」で急騰

大引けの日経平均は149円高の2万8,214円、TOPIXは7ポイント高の1,965ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,205、下落銘柄数は535。出来高は12億2,470万株、売買代金は3兆1,436円。
米国株続伸を受けて日経平均も続伸となったが、25日移動平均線(2万8,258円)とSQ値(市場推定で2万8,253円)の水準では上値が重くなった。

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