5月19日(月)のマーケット
5月16日のNYダウは続伸、ナスダックも反発。医療保険大手ユナイテッドヘルスは5月13日に、予想を上回る医療費の支払いより、2025年12月期の業績見通しの撤回と最高経営責任者(CEO)の辞任を発表した。14日には高齢者向け公的医療保険メディケアの不正請求疑惑で司法省による刑事捜査が報じられた。これらにより株価は急落したが、3人の取締役がそれぞれ14日や15日に自社株を購入していたことが証券取引委員会(SEC)への提出書類で公開されたこときっかけに反発した。ユナテッドヘルス1銘柄でNYダウを107ドル押し上げた計算となる。人工知能(AI)向けクラウドサービスを展開するコアウィーブは、エヌビディアを株主に持ち、3月28日にナスダックに上場した。目論見書ではエヌビディアは5.2%の保有となっていたが、3月31日時点では約7%を保有していたため、上場時に追加取得していたことが判明し、株価は大幅高となった。NYダウは前日比331ドル(0.78%)高の42,654ドル。NASDAQ総合指数は前日比98ポイント(0.52%)高の19,211。S&P500指数は前日比41ポイント(0.70%)高の5,958。
ムーディーズによる米国債の格下げで円高となり日経平均は4日続落で始まった。参院予算委員会で減税の有無を問われた石破首相が「日本の財政状況はギリシャよりよろしくない」と答弁したことを受け、後場は下げ幅を拡大した。半導体関連や海運、保険が安い。フジメディアは改革アクションプランを発表し、積極的な株主還元を盛り込んだことで買われた。第一三共は抗がん剤「エンハーツ」を点滴不要に改良することで上昇した。村田製作が高い。
スタンダード市場では、ピアラが生成AI体制をアジアで強化することでストップ高。電算やヤマノ、児玉化学が大幅続伸。ワークマンは「中期成長ビジョン」を評価したSMBC日興証券が投資評価を引き上げた。京都きもの友禅、ベクター、アズジェントが安い。ムサシは今期減益予想で売られた。
グロース市場では、サンバイオが反発し、14日の決算発表で今期大幅増益予想のトヨコーは8日続伸。技術承継機構は9日続伸。Zenmuが大幅反発。AppBankとコンヴァノは2日連続ストップ高。ディジタルメディアがストップ高。業績予想の下方修正のSchooは2日連続ストップ安。
日足チャート上では、上下にヒゲを伴う陰線。高値・安値共に切り下げて、200日移動平均線(3万7843円)から下放れた。目先のテクニカル面での過熱感を冷ます格好となった。
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注目記事 Pick up
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【決算シーズンの次は“総会の季節”】
日本証券新聞5月20日(火)紙面1面TOP記事掲載
相次ぐか!?「次のJフロント」
決算発表一巡とともに始まるのが“株主総会の季節”。例年、今頃の時期になると突飛高する銘柄なども生じてくる。
例えば前週末16日にプライム市場上昇率7位(18.1%高)となり、19日も2015年8月以来10年ぶりの高値まで買われたJフロントリテイリング(3086・P)。会社側が開示した株主総会資料の大株主3位「ステート・ストリート・バンク・アンド・トラスト・カンパニー505018」のカストディアン(資産管理銀行)口座が有力アクティビスト、3Dインベストメント・パートナーズのものではないかとの思惑がX(旧ツイッター)などを通じて広がったことが発端だ。確かに同じ名義は3Dの投資先である東邦HDなどにも見られる。
ただし、Jフロントは2月期決算で、総会は来週28日。
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今日の市況概況
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5月19日(月)☆[概況/大引け]
日経平均は米国債格下げと首相発言が響いたが、TOPIXの下げ幅は小幅
大引けの日経平均は255円安の3万7,498円、TOPIXは2ポイント安の2,738ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は826、下落銘柄数は751。出来高は16億7,081万株、売買代金は3兆8,215億円。
ムーディーズによる米国債の格下げで円高となり日経平均は4日続落で始まった。
参院予算委員会で減税の有無を問われた石破首相が「日本の財政状況はギリシャよりよろしくない」と答弁したことを受け、後場は下げ幅を拡大した。
ただ、プライム市場全体では上昇銘柄数の方が多く、TOPIXの下げ幅は小幅にとどまった。内需系企業は最高益更新企業が多いことが支えとなった。
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