7月10日(木)のマーケット
7月9日の米国株式市場は上昇。英フィナンシャルタイムズが、エヌビディアは早ければ9月にも中国向けに特別に設計された新しい人工知能チップを発売する予定と報じたため、エヌビディアの時価総額は序盤に一時4兆ドルを突破した。エヌビディアの上昇を受けて、NYダウは取引開始早々に315ドル高となったが、エヌビディアの上げ幅縮小を受けて、一時14ドル安となった。だが、その後は持ち直した。ナスダックに上場している英ベローナ・ファーマはメルクが買収することで合意したため、急騰した。メルクも上昇。ボーイングは4~6月期の民間機引き渡しが前年同期比58機(63%)増の150機となり買われた。カタール航空の発注が寄与した。NYダウは前日比217ドル(0.49%)高の44,458ドル。NASDAQ総合指数は前日比192ポイント(0.94%)高の20,611。S&P500指数は前日比37ポイント(0.61%)高の6,263。
米エヌビディアは中国向けAIチップを9月発売予定と報じられ、時価総額が一時4兆ドル乗せ。トランプ政権から横やりが入るのではないかという不安から東証の半導体関連は高安まちまち。ディスコは第1四半期の業績上方修正で買われたが、東京エレクは安い。SHIFTは業績予想を上方修正したがアナリスト予想に届かず下落。霞ヶ関キャピタルは傘下のREITの上場承認で買われた。コシダカHDは第3四半期決算発表を受け大幅高。
スタンダード市場では、夢みつけ隊やイクヨが反落した。GameWithは前期決算が営業赤字で売られた。一方、DLEはAIスタジオを開設すると発表しストップ高。猛暑関連のリベルタは連日の高騰。ぷらっとホームが反発。アズ企画設計は株主優待制度の拡充が好感された。
グロース市場では、暗号資産投資事業開始のTORICOが2日連続ストップ高。レナサイエンスがストップ高。Aiロボティクスも好調継続。QPS研とSynsが高い。フルッタフルッタやリベラウェアは反落。英語学習指導のプログリットは流通株比率向上のため、社長の保有株一部売却計画で急落。
日足チャート上では、下ヒゲを伴う陰線。寄付きが高値となり、軟調地合いで推移した。再び5日移動平均線(3万9711円)を割り込み、上値の重さを感じさせる1日となった。
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注目記事 Pick up
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【エヌビディア 時価総額4兆ドル乗せ】
日本証券新聞7月11日(金)紙面1面TOP記事掲載
外せないAI関連 国内でもDC建設が拡大
9日の米国市場でエヌビディア(NVDA)の時価総額が世界で初めて4兆ドル(約584兆円)を突破したとして市場の話題をさらった。前日比2.8%高の164.42ドルまで買われ、最高値を更新、終値ベースでは3兆9,700億ドルだった。
生成AI市場の中期的な成長期待が関連銘柄の株価をけん引している。米国の時価総額ランキングでは2位マイクロソフト(MSFT)が約3.7兆ドル、3位アップル(AAPL)3.1兆ドル、4位アマゾン(AMZN)2.4兆ドル、5位アルファベット(GOOGL)、6位メタ・プラットフォームズ(META)と6位までがAI関連銘柄。7位にようやくサウジアラビアの石油会社アラムコが入ってくる。
2025年は年明けから中国の新興AI企業の登場による「ディープシークショック」、トランプ大統領の厳しい中国向けの半導体規制などの逆風に見舞われながらも、これを跳ね返して株価は上昇を続けている。
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今日の市況概況
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7月10日(木)☆[概況/大引け]
反落。半導体関連は高安まちまち。ETFの分配金捻出売りも影響
大引けの日経平均は174円安の3万9,646円、TOPIXは15ポイント安の2,812ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は523、下落銘柄数は1,040。出来高は20億184万株、売買代金は4兆7,738億円。
米エヌビディアは中国向けAIチップを9月発売予定と報じられ、時価総額が一時4兆ドル乗せとなった。
だが、トランプ政権から横やりが入るのではないかという不安から東証の半導体関連は高安まちまちとなった。
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