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IPO2025年8月25日

新規上場紹介 UNICON HD(ユニコンHD) 9月26日 スタンダード 日本初「地域連合型ゼネコン」

UNICONホールディングス(407A)が9月26日、スタンダードに新規上場する。

県境を越えた地域有力ゼネコンを資本的に結び付け、各社の受注機能と技術者リソースを機動的に連動する「地域連合型ゼネコン」の純粋持ち株会社。連結子会社は山和建設、小野中村、南会西部建設コーポレーション、南総建の4社で、いずれも国の提唱する「地域の守り手」として長い歴史を持つ各地域でナンバーワンの建設会社。福島県、東日本高速道路、国土交通省などが主要取引先。

山和建設は主に官公庁案件を中心に、河川工事や道路工事などの社会インフラ整備の公共工事を行っている。1967年に発生した山形県・羽越豪雨の災害復旧に集まったボランティアが発端とあって災害復旧活動に積極的に取り組んでいる。

小野中村は福島県や相馬市といった地方自治体が発注する海岸工事や河川工事、市民会館や学校の建築といった公共事業が中心。南会西部建設は公共建築物、トンネルや道路、河川の砂防などを手掛けており、特に除雪や浚渫(しゅんせつ)工事など険しい場所での工事に強みがある。

南総建は2014年に前身となる星組、大富士建工業、福南建設の3社が合併し現在に至る。道路、河川、建築などの公共工事や民間工事、道路の除雪、ドローンによる測量や空撮など、幅広い分野で事業を行っている。中でも、日本最大の山岳湿地である「尾瀬国立公園」内の登山道の整備や施設の管理などで40年以上の実績を有する。

建設業法では、各現場に主任技術者または監理技術者を設置し、建設工事の適正な施工を確保することや、それぞれが所属する建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係を有することが求められる。一方、同社は国土交通省から「企業集団制度」として認定されており、特例として各社間で在籍出向し、技術者を最適配置することが可能。制度の有効活用により稼働率の向上(繁閑の平準化)や機会損失の極小化を図っている。

上場後すぐにM&Aを再開する意向を示しており、現在拠点としている南東北エリア以外の地域にも意欲的。(SS)

概要

●事業内容=建設事業(土木事業・建築事業)およびそれに関連する事業を営むグループ会社の経営管理およびこれに付帯する一切の業務
●本社=宮城県仙台市宮城野区榴岡2-5-30
●代表者=小山剛代表取締役社長
●設立=2019年4月
●上場前資本金=1億7,224万円
●発行済み株式数=989万4,900株(上場時)
●筆頭株主=エンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合(上場前94.91%)
●公募株式数=なし
●売出株式数=472万5,100株(ほかにオーバーアロットメントで70万8,700株)
●仮条件=9月5日に決定
●ブックビル期間=9月9日から16日まで
●引受証券=野村(主幹事)、大和、楽天、SBI、東海東京、岡三、静銀ティーエム、ちばぎん

業績推移(連結)

売上収益 営業利益 1株利益 配当
2024.6 15,611 1,147 73.58
2025.6 17,620 1,710 113.23 45.00
2026.6 19,485 1,685 111.25 45.00
※単位100万円、1株利益・配当は円

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