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IPO2025年9月2日

新規上場紹介 オーバーラップHD 10月3日 グロース メディアミックスでヒットIP長寿化

オーバーラップホールディングス(414A)が10月3日、グロースに新規上場する。

ライトノベル(イラスト付きの娯楽小説)やマンガをはじめとしたコンテンツIP(知的財産)を取り扱うエンターテインメント事業を運営。小説投稿サイトやSNS(交流サイト)を通じて既にユーザーの注目があるアマチュア作品の中から優れたコンテンツIPの原石を発掘し、ライトノベル作品として刊行、その中でヒットした作品を原作として、最適な漫画家を組み合わせることで新たなマンガ作品として刊行する。

そこからヒット作品をマンガ化して新たな顧客層の開拓とコンテンツIP当たりの売り上げを高め、さらにヒットしたものをアニメ化してコンテンツIPの認知度を高める。IP開発ではターゲットユーザーごとにレーベルを展開しており、ノベル事業では男性(10歳代)向けとして「オーバーラップ文庫」、男性(20歳~30歳代)向けとして「オーバーラップノベルス」、女性向けとして「オーバーラップノベルスf」を展開。また、他社からのIP許諾を受けての商品化も行っており、「ポケットモンスター」のゲーム攻略本やゲームのサウンドトラックCDのシリーズも手掛ける。

ヒットIPのみに厳選したメディアミックス展開により、低リスクでIP価値を最大化させるビジネスモデル。ヒットしたコンテンツIPは海外でもライセンス収入を生み出し、国内外のヒット作品としてライフサイクルも長寿化していく。同社はライトノベル系レーベルの中でも、シリーズ化によって長年にわたって収益貢献するコンテンツIPを多く輩出している点が特徴。自社IP売り上げの源泉となる主力IP数は順調に増加し、2024年8月期末時点で57となっている。

新刊が出版されると、過年度に発売された同作品の既存刊も売れ続けるという相乗効果が生じる。シリーズ化したIPの新刊発売と関連商材の売り上げ、そこに毎期新たにIPを創出することによって少数のIPに依存しない安定的な成長を実現している。(SS)

概要

●事業内容=ライトノベル・コミック・アニメにおける作品の企画・編集・プロデュース
●本社=東京都品川区西五反田8-1-5
●代表者=永田勝治代表取締役社長
●設立=2022年5月
●上場前資本金=1,000万円
●発行済み株式数=2,000万株(上場時)
●筆頭株主=NIC Fund II Cayman, LP(上場前15.86%)
●公募株式数=なし
●売出株式数=800万株(ほかにオーバーアロットメントで120万株)
●仮条件=9月16日に決定
●ブックビル期間=9月17日から24日まで
●引受証券=みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレー、モルガン・スタンレーMUFG(共同主幹事)、、SMBC日興、SBI、大和、野村、マネックス、楽天

業績推移(連結)

売上収益 営業利益 1株利益 配当
2023.8 7,781 1,559 40.33
2024.8 8,403 2,151 57.38 96.59
2025.8 8,601 3,144 103.00 未定
※単位100万円、1株利益・配当は円

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