前引けの日経平均は88円高の4万3,732円、TOPIXは1ポイント高の3,140ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は869、下落銘柄数は671。出来高は10億1,401万株、売買代金は2兆3,793億円。
自民党総裁選は国会議員投票に加え、全国の党員・党友の投票を行う「フルスペック」方式になる見通し。
高市氏に有利という見方から、米予測市場のカルシでは、高市氏の当選確率が35%に上昇していると報じられたため、アベノミクス相場の再現期待から日経平均は一時4万4,185円(541円高)となった。
だが、10時以降は上げ幅を縮めた。
みずほ証券では、高市氏は昨年の総裁選時に金融緩和を主張したが、物価高が継続する中、同じ主張を繰り返すかは分からないと解説した。
また、高市氏は財政拡張が必要との信念があるようだが、既に30年国債利回りが過去最高に上がっている中、債券市場を驚かすような施策を打ち出せば、2022年の英国で起きた「トラス・ショック」が日本で起きるリスクもあると指摘した。
トラス・ショックは2022年の英国トラス政権が発表した大規模減税政策により、財政赤字拡大の懸念から英国国債が売られて金利が急騰、ポンド急落と株安の「トリプル安」を引き起こしたこと。就任から49日で辞任した。
アドバンテストは7月に付けた年初来高値を更新した。
IHI(7013)は熱赤外線衛星コンステレーションの構築で英SatVu社と協力することが好感された。
一方、フジクラとソフトバンクグループが反落し、JX金属と三井金属も利食い売りに押された。
業種別上昇率上位は電機、その他製品、空運、紙パルプ、不動産で、下落率上位は非鉄、鉄鋼、鉱業、石油、小売。(W)