9月12日(金)のマーケット
9月11日のNYダウは反発し最高値を更新。ナスダックとS&P500は4日続伸で最高値更新。週間の米新規失業保険申請件数が前週比2万7千件増の26万3千件となり、市場予想の23万5千件を上回ったため、来週のFOMCでの利下げが期待された。テスラが買われ、半導体のマイクロンはシティのアナリストが目標株価を引き上げたことで上昇した。NYダウは前日比617ドル(1.36%)高の46,108ドル。NASDAQ総合指数は前日比157ポイント(0.72%)高の22,043。S&P500指数は前日比55ポイント(0.85%)高の6,587。
日経平均は連日で最高値を更新。東京エレクやキオクシア、KOKUSAI ELECといった半導体関連が高い。ただし、ディスコやSCREENは下落。調剤薬局のアインHDは業績予想の上方修正で急反発。アンリツはGS証券が生成AI・データセンター向け光検査装置に注目して投資判断を新規に「買い」と発表したことで大幅高となった。大阪チタニウムが反発。一方、アサヒやキリンが売られ、電力株が安い。MacbeePは減益決算で急落した。
スタンダード市場では、データセンターの光アイソレータ用途ガラス偏光子の岡本硝子が再び大幅高。防衛分野で初契約の東京機械は3日続伸。コメ袋ののむら産業は業績上方修正でストップ高。高級眼鏡のJEHは株高による恩恵期待で反発。メタプラネットは続落し、インタートレードが大幅安。
グロース市場では、タイミーが売上高予想を下方修正し急落した。イメージ情報開発は大幅続落。9日に新株予約権発行を発表したイオレは再び大幅安。一方、ヘリオスは培養プロトコールの研究成果発表で買われた。3Dマトリックスは第1四半期が営業黒字転換となりストップ高。
日足チャート上では、十字足に近い陰線。大きくギャップアップで4万4800円台で寄付き上値を試した。今週1週間で1749円の上昇を演じており、週間上昇率も4%超えとなっていることから、流石に上値の重さを感じさせるところ。5日移動平均線(4万2653円)の上方かい離率は4.15%で、過熱圏とされる5%には未だ余地もうかがえる。週足では大陽線を示現。26週と52週の移動平均線がゴールデンクロスを達成しており、中長期の買いトレンドを裏付ける形となった。
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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。日経平均は米国市場にリードされて、史上最高値を更新中です。来週はいよいよFOMCです。
先週末の米8月・雇用統計で明らかになったことは、米国の雇用はやはり相当に弱り始めているという事実です。年次統計は91万人も下方修正されました。
ウォラー理事の主張が後追いながら確認されたことになります。これらを受けてのFOMCでは、果たしてどのような判断がボードのメンバーによって下されるのでしょうか。
そして利下げの判断とともに注目されるのが、先行きの見通しです。長期的な政策金利の均衡水準、いわゆる中立金利のレベルがどのように変化するのか。この点が焦点です。
それによって日米の株式市場は一波乱あるかもしれません。9月相場はここまで極めて好調ですが、やはり注意が必要ということにもなりかねません。
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注目記事 Pick up
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【自民総裁選 候補者そろう】
日本証券新聞 9月16日(火)紙面1面TOP記事掲載
防衛では宇宙・サイバー 財政拡張で銀行株?
12日の東京市場では日経平均株価、TOPIXが連日の最高値更新。11日の米国市場ではNYダウをはじめとする主要3指数に加え、代表的な半導体関連銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が最高値を更新するなど、引き続き米国株が支えに。8月の米CPI(消費者物価指数)や雇用関連の指標を受け、市場の利下げ期待を計る指標とされるFEDウォッチでは年内3回(0.25%ポイント×3=0.75%ポイント)引き下げの可能性が8割程度織り込まれているという。こうした外部環境もあり、この日の東京市場もハイテク株主導の上昇となった。
一方、国内要因として押さえておきたいのが9月22日告示、10月4日投開票の予定で実施される自民党総裁選だ。既に茂木敏充前幹事長、小林鷹之元経済安保相が立候補を表明済みで、12日は小泉進次郎農相が週明けにも表明する意向、高市早苗前経済安保相と林芳正官房長官も出馬の意向を固めたと各紙が報じた。
・・・続きは紙面・Digital版で!
今日の市況概況
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9月12日(金)☆[概況/大引け]
395円高の4万4768円
大引けの日経平均は395円高の4万4,768円、TOPIXは12ポイント高の3,160ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は778、下落銘柄数は753。出来高は21億4,014万株、売買代金は5兆5,433億円。
日経平均は連日で最高値を更新。
東京エレクやキオクシア、KOKUSAI ELECTRICといった半導体関連が高い。ただし、ディスコやSCREENは下落した。
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