大引けの日経平均は111円安の4万4,790円、TOPIXは22ポイント安の3,145ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は313、下落銘柄数は1,267。出来高は20億7,400万株、売買代金は4兆6,178億円。
米国FOMCの結果発表を控え、様子見姿勢から日経平均は反落して始まった。
だが、トランプ米大統領の訪英に合わせ、マイクロソフトやOpenAIなどの米国企業が、英国でAIシステムや量子コンピューティングのプロジェクトを発表したことを受けて、上昇に転じた。
最先端AI半導体の「ブラックウェル」の需要期待でエヌビディアが買われると、日本の半導体関連株も好影響を受けると期待されたことが背景。
しかし、米議会下院の有力議員らが、中国の華為技術(ファーウェイ)の子会社が米半導体大手エヌビディアとシリコンバレーで建物を共有していた理由について、この子会社に説明を求めており、中国によるスパイ活動の疑惑を調査する動きがエヌビディアにも及んでいると報じられたため、日経平均は下落した。
フジクラや古河電工などのデータセンタ―関連や東電などの電力株が売られ、IHIなどの防衛関連が反落。
一方、東京エレクトロンは9日続伸。BofA証券が9月16日に投資判断を「中立」→「買い」に引き上げた。7月31日の第1四半期決算発表時の通期会社計画下方修正により短期業績の悪材料出尽くしで、株価下落により中国売上減リスクは概ね織込み済と述べ、データセンタ牽引によるメモリ設備投資増の確度が上昇していると解説した。
TDK(6762)はモルガン・スタンレーMUFG証券が新たにTop Pick推奨と発表した。二次電池でシリコン負極やメタルケースなどエネルギー密度の高い高付加価値品の売上高増加と、データセンタ―向けNL HDDの需要増に伴う売上高増加を予想している。
カルビーは香港の投資ファンドのオアシス・マネジメントが5.98%保有していることが判明したことで大幅高となった。
業種別下落率上位は非鉄、電力ガス、保険、その他製品、鉄鋼で、上昇は空運、小売、卸売。(W)