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コラム2025年9月19日

【本日のマーケット】9月19日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

9月19日(金)のマーケット                                                                   

9月18日のNYダウは続伸し最高値を更新し、S&P500とナスダックも3日ぶりに反発し最高値を更新した。エヌビディアがインテルに50億ドル(約7,400億円)出資し、半導体を共同開発すると発表した。インテルは市場シェアの低下に苦しんでいるため、最先端半導体の開発費用を賄うことが難しいと見られているため、実質的な救済と受け止められ、大幅高となり、エヌビディアも買われた。マイクロン・テクノロジーやアプライド・マテリアルズなど他の半導体関連も買われ、量子コンピューター関連のリゲッティ・コンピューティングは大幅高となった。NYダウは前日比124ドル(0.27%)高の46,142ドル。NASDAQ総合指数は前日比209ポイント(0.94%)高の22,470。S&P500指数は前日比31ポイント(0.48%)高の6,631。

エヌビディアがインテルに出資で半導体関連が買われ、日経平均は朝方549円高の4万5852円。日銀がETFを年間3300億円程度(簿価)ずつ、Jリートも年間50億円程度ずつ売却すると発表し一時807円安の4万4495円となった。だが保有する残高(簿価で37兆円超)に比べて売却額は市場への影響に配慮しているという見方から下げ幅を縮めた。インテル関連でレーザーテックは大幅高。川重が高い。ETFを通じて日銀保有比率が高いファーストリテは売られた。

スタンダード市場では、高市氏の出馬正式表明で核融合発電関連の助川電工が大幅続伸。テノは株主優待制度の導入でストップ高。ランドビジネスは自己株消却の発表で買われた。カンロが高い。ハーモニックは6日ぶりに反落。丸千代山岡家は5日続落。ヨネックスの調整が続いた。

グロース市場では、サンバイオが外傷性脳損傷を対象とした第3相試験の試験デザインで米当局と合意したため大幅高。ビートレンドは株主優待制度の導入でストップ高。ハートシードが反発し、永代供養墓のエータイが高値更新となった。イオレ、ABEJA、カウリスが反落した。

日足チャート上では、長い下ヒゲを伴う陰線。高寄りで上値を4万5800円台まで伸ばしたが反落となった。5日移動平均線(4万4962円)を割り込む場面も見られたが大引けでは買い戻されて4万5000円台で週末を迎えた。週足では上ヒゲが長い十字足に近い陽線。ボリンジャーバンドのプラス2シグマ(4万5547円)で頭を抑えられた格好となった。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。日経平均が45,000円の大台に乗せました。先週に続いて今週も史上最高値を更新しています。

半導体株が猛烈な勢いで上昇しています。週末にはエヌビディアがインテルに50億ドル(7400億円)出資するとのニュースまで飛び出しました。

インテルは米国政府が出資する構想まで出ています。最先端の技術の詰まった半導体を国を挙げて製造する長期的な国家戦略に組み込まれています。

先週のオラクルの驚異的な決算以来、世界中の半導体株に買いが集中しています。それが日本株をここまで押し上げる原動力となっています。

今週はトランプ大統領が英国を訪問しています。もともと米英両国は「特別の関係」にありますが、異例とも言える2度目の国賓待遇での訪問で、それほどまでに英国が現在の米政権との関係を重視していることが見てとれます。

大統領の訪英に同行したテック大手企業のトップからは、相次いで英国における大規模なデータセンター投資が発表されています。まさに米国と英国だけで最先端テクノロジーのすべてを牛耳ってしまおうという意気込みのようです。

目線の先には中・露・朝・印、それに中東諸国の存在があるのでしょう。最先端テクノロジーの囲い込みの手が緩むことは当分の間、後退することはなさそうです。

来週は自民党総裁選が告示されて、いよいよ本格的な政策論が戦わされるはずです。ぜひとも新鮮な風が吹き込むことを期待したいものです。

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注目記事 Pick up
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【日本の文化・食事人気の向上にも一役
日本証券新聞 9月22日(月)紙面1面TOP記事掲載 

「鬼滅の刃」波及効果

アニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」が世界的に人気を呼んでいる。

7月18日の日本公開に続き、アジア各国は8月中旬から、欧米その他は9月中旬から順次公開ながら全世界興行収入は早くも680億円を超え、日本アニメ映画史上でも屈指の記録を樹立。シリーズ最高のクオリティともいわれ、アカデミー賞候補との呼び声も出ている。今後も様々な地域での公開が予定され、どこまで興行収入が伸びるか注目される。ちなみに国内配給は東宝(9602・P)ソニーG(6758・P)傘下のアニプレックス、海外配給はソニー傘下のクランチロールおよびソニー・ピクチャーズが担当する。

プラモデル・フィギュア製造の壽屋(7809・S)、アニメグッズの企画・製作・販売という新領域で事業拡大を加速させている中外鉱業(1491・S)なども鬼滅関連株に挙がる。

「鬼滅の刃」の舞台は大正時代であり、鬼滅をきっかけに日本の文化に興味を持つ日本の若者のや外国人が増えているとされる。かつてハリウッド映画の全盛期にアメリカ文化に憧れる人が多かったが、それと似たような構図のようだ。

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今日の市況概況
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9月19日(金)☆[概況/大引け] 

257円安の4万5045円。日銀がEFTを売却し終わるのは113年かかる

大引けの日経平均は257円安の4万5,045円、TOPIXは11ポイント安の3,147ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は649、下落銘柄数は917。出来高は30億3,750万株、売買代金は8兆7,515億円。
エヌビディアがインテルに出資で半導体関連が買われ、日経平均は朝方549円高の4万5,852円となった。
後場は日銀がETF(上場投資信託)を年間3,300億円程度(簿価)ずつ、Jリートも年間50億円程度ずつ売却すると発表し一時807円安の4万4,495円となったが、その後は下げ幅を縮めた。

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