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トップ記事2025年10月17日

SBG&アドテストに“10%の壁” 取り残された「日経223銘柄」の奮起に期待

ソフトバンクグループ(SBG、9984・P)は反落すれども、連日の首位キープ。日経平均構成ウエート順位の話だ。日経平均の騰落に及ぼす個別銘柄の影響度合いでは、長らく「ファーストリテイリングが断トツ」の時代が続き、「ユニクロ指数」などと揶揄(やゆ)されてきたが、9月18日からアドバンテストがトップに立ち、そして今月16日に、4日ぶり実質最高値のSBGが一躍首位浮上となったわけだ。

ちなみに、トップ争いでデッドヒートを続けるこの両者。17日まで11日連続で騰落の方向性が一致しており、これは日経平均も同様。つまり、日経平均が上げるも下げるも「2銘柄の動向次第」といった状況にある。例えば、日経平均が605.07円高となった16日の上昇寄与度は合計で414.48円(68.5%)だ。こうした2銘柄の貢献もあって16日のNT倍率は2021年5月10日以来の水準(15.07倍)に達した。逆に、日経平均695.59円安の17日は2銘柄の下落寄与度計328.63円となっている。

最近の話だけではない。SMBC日興証券によると、22年末から今年10月10日までの日経平均上昇幅(2万1,994.30円)のうち、アドバンテストの寄与分が4,269.33円、SBGも3,497.71円に上り、合計で35.31%に達するとか。さながら「SBG&アドバンテスト指数」といったところか。

ここで気になるのが構成ウエート“10%の壁”。直近2週は10%近辺で押し戻される展開が続く(表参照)。背景として、1、7月末時点で10%を超えると機械的に構成ウエートを引き下げられ、パッシブ資金の大量売りにつながる日経平均「ウエートキャップ制」も挙げられようか(ファーストリテは2度引き下げられた)。そもそも、TOPIXは首位・トヨタでも3%台半ばだ。SBGとアドテストばかりに“おんぶに抱っこ”の展開にも限界があろう。今後は(2社を除いた)「日経223銘柄」の奮起が期待されるところだ。(K)

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10月に入ってからの日経平均構成ウエート上位3銘柄のウエート推移、TOPIX構成ウエート上位銘柄(8月末)