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コラム2025年10月23日

【本日のマーケット】10月23日(木)

10月23(木)のマーケット                                                                   

10月22日のNYダウは4日ぶりに反落、ナスダックは続落。トランプ政権は、ノートパソコンからジェットエンジンまで、米国製ソフトウェアを使用した多岐にわたる製品の中国への輸出制限を検討している。中国によるレアアース(希土類)輸出規制への報復措置となると報じられた。ネットフリックスは第3四半期決算がアナリスト予想に届かず大幅安。インテュイティブ・サージカルは新型手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ5」の販売が好調で、第3四半期決算がアナリスト予想を上回った。通期の「ダ・ヴィンチ」手術件数の成長率見通しを、従来の15.5~17%から17~17.5%へと上方修正したことも好感され大幅高となった。NYダウは前日比334ドル(0.71%)安の46,590ドル。NASDAQ総合指数は前日比213ポイント(0.93%)安の22,740。S&P500指数は前日比35ポイント(0.53%)安の6,699。

高市首相が日銀に対して利上げを牽制しているため、円安が進行したが、輸入インフレ上昇を招くと警戒され、日経平均は下落した。米国ハイテク株安を受けて、ソフトバンクGやアドバンテストをはじめとした半導体関連が安い。鈴木農相がコメ増産に慎重姿勢で井関農機が下落。一方、造船業界団体が建造量倍増を目指し設備投資を表明すると報じられ、川重や三井E&S、住友重機が買われ、ドック関連で東亜建設や五洋建設なども注目された。

スタンダード市場では、名村造船や内海造船が大幅高となり、ジャパンエンジンも高い。高市政権がコメ増産から転換したため、コメ価格の高止まりが続くという見方からコメ卸の木徳神糧は買われた。エブレンは防衛関連としてストップ高。ハーモニックドライブは売られ、Speeeは大幅安。

グロース市場では、サンバイオとイオレが反落し、フェニックスバイオは続落。インフォメティスは主要取引先との取引が終了する見込みで業績予想の下方修正の可能性を発表したため、ストップ安。JDSCは4日続伸。JIG-SAWはAIダッシュボードを発表し大幅高。

日足チャート上では、下ヒゲを伴う陰線。寄付きが高値となり、その後下げ足を速め900円超下落する場面もあった。5日移動平均線(4万8806円)を割り込んだが、一目均衡表の転換線(4万8245円)がサポートする格好となった。

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スタンダード指数が逆行高 造船関連 小型株にも注目
 日本証券新聞10月24日(金)紙面1面記事掲載

名村造、内海造、中北製などマーク

名村造船所(7014・週足)

23日の東京市場では造船関連株が軒並み高となった。造船の業界団体である日本造船工業会が、日本の造船業の建造量倍増を目指し、3,500億円の設備投資を表明すると同日付の日本経済新聞が伝えたことが材料視された。造船工業会は政府に支援を要請するという。

新造船建造の能力強化はトランプ政権が進める対中政策の柱でもあり、関連株は折に触れて物色されてきた。米国は追加関税、先端半導体の規制などに加え、グローバル新造船市場で世界シェアトップの中国への対抗策として、中国船に追加の港湾使用料を導入する一方、米国内の造船業の復活を目指し、日本との協力関係を強化する方向。28日にはトランプ大統領と高市早苗首相が会談の予定だ。トランプ氏が各国に求めている防衛力強化に関しては、防衛費・関連経費をGDP比2%に増額する目標を2027年度から25年度中に前倒して達成する方針と伝わっているほか、安全保障の一環として造船分野での日米協力が取り上げられる可能性がある。

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今日の市況概況
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10月23日(木)☆[概況/大引け]

円安で輸入インフレ圧力を警戒。補正予算の財源に注目する見方も

大引けの日経平均は666円安の4万8,641円、TOPIXは12ポイント安の3,253ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は934、下落銘柄数は613。出来高は20億9,277万株、売買代金は5兆1,011億円。
高市首相が日銀に対して利上げを牽制しているため、円安が進行したが、輸入インフレ上昇を招くと警戒され、日経平均は下落した。
野村総研では、「責任ある積極財政」を掲げる高市首相が防衛費増額を含む補正予算の財源をどのように手当てするのかに注目していて、財源確保の姿勢が消極的であれば、長期金利上昇、円安など金融市場の不安定化につながる可能性があると指摘した。

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