辻・本郷ITコンサルティング(476A)が12月19日、スタンダードに新規上場する。社名の「辻」の文字は二点しんにょうだが、商号における正式な表記は一点しんにょうとなる。
辻・本郷税理士法人をはじめとする士業事務所や資本業務提携先である伊藤忠商事との強固なネットワークを基盤に、専門性の高いサービスを一気通貫で提供していることが強み。事業は①「コンサルティング」②「テクノロジー」③「オペレーション」の3つのドメインに分類される。
①では公認会計士や中小企業診断士などの専門家を中心としたコンサルティングチームによる業務・ITコンサルティングをはじめ、IPO・M&A支援、事業開発、海外展開、人材採用支援などを手掛ける。②では専門スタッフによるシステム導入支援やEC(電子商取引)開発・デジタルマーケティング、業務フローの再構築支援などを展開。また、会計事務所向けSaaSとして教育研修サービスや相続税申告サービスを提供するほか、ハードウエアの販売代理も行っている。③では経理財務・労務業務代行などのアウトソーシングサービスを提供。
3つのドメインはそれぞれ密接に関連しており、一気通貫で高品質かつ効率的なサービスの提供により、顧客ごとに異なる多種多様なニーズに対応することが可能となっている。各ドメインの収益はそれぞれプロジェクトベースまたは業務量に応じての月額報酬やサブスクリプションモデルによる仕入れ販売により成り立っており、売り上げ構成はコンサルティング約2割、テクノロジー約5割、オペレーション約3割。
前2025年9月期では特にコンサルティングサービスの案件数および経理労務代行などのアウトソーシングサービスの案件数が順調に増加し、売上高は前者で前の期比3倍、後者で同2.5倍となった。今期業績については既存案件による安定した収益基盤に加えて、過去から実績のある外部パートナーからの新規案件の積み上げにより、売上高・利益とも30%超成長を見込む。(SS)
概要
●事業内容=各種業務コンサルティング、ソフトウェア販売導入支援やシステム開発などのDX支援およびSaaSと専門知識を基盤とした経理労務代行、専門人材供給などのオペレーションコンサルティングなど
●本社=東京都渋谷区代々木1-36-4
●代表者=黒仁田健代表取締役
●設立=2012年5月
●上場前資本金=3,000万円
●発行済み株式数=195万1,988株(上場時)
●筆頭株主=Hongo holdings(上場前56.18%)
●公募株式数=26万株
●売出株式数=31万株(ほかにオーバーアロットメントで8万5,500株)
●仮条件=12月11日に決定
●ブックビル期間=12月4日から10日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、大和、あかつき、岩井コスモ、岡三、Jトラストグローバル、東海東京、松井、水戸
業績推移(連結)
| 売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
| 2024.9 | 1,291 | 109 | 51.28 | ― |
| 2025.9 | 2,124 | 324 | 99.45 | ― |
| 2026.9(予) | 2,913 | 428 | 179.06 | ― |
| ※単位100万円、1株利益は円 | ||||
