PRONI(479A)が12月24日、グロースに新規上場する。
中小企業の経営課題を「プロとの出会い」を通じて解決するマッチングプラットフォーム「PRONIアイミツ」を運営。IT・DX(デジタルトランスフォーメーション)関連サービスを中心に、経営課題を解決したい企業(発注企業)と顧客獲得効率の改善や売り上げ増を実現したい企業(受注企業)とをマッチングする。「データ×AI」が実現するマッチングの最適性・効率性と、DXコンシェルジュをはじめとする「人」の介在による質の高いサポートを融合させることで、受発注企業の経営課題に対し、最適な解決策の提供を目指すプラットフォームとなっている。
発注企業がPRONIのWebサイトやヒアリングを通じて要件情報を同プラットフォームに登録すると、マッチングシステムが経営課題や発注要件を解析し、最適な受注企業候補を抽出するとともに、要件に合致した受注企業に案件情報が連携される。同社は創業以来、64万件を超えるマッチング実績と継続的な受発注企業との連携を通じて大容量かつ詳細な一次情報データを蓄積・更新してきた。マッチングシステムにはこれらデータベースやAIが全面的に活用されており、精度と迅速性の両立を支えている。
また、マッチングに際しては、DXコンシェルジュをはじめとするサポートチームが発注企業の経営課題や発注要件をヒアリングし、発注の伴走支援を行うことで、受発注企業双方にとってより精緻かつ質の高いマッチングを実現している。DXコンシェルジュは発注の要件を精査するのみならず、発注企業の経営課題の理解を通じて新たな発注獲得や発注提案を行う。
発注側のサービス利用は無料、受注企業からはマッチング手数料やシステム利用料などを受領する仕組みを採用。具体的には、マッチング課金、月額課金、その他課金に大別され、SaaS領域においてはマッチング課金、その他役務サービス領域においては月額課金が中心となっている。役務サービス領域では月額課金を中心としつつも、発注の動向や発注企業の意向に応じてマッチング課金も選択的に設定しており、こうした多角的な料金体系を設定することで、受注企業の利便性や満足度の向上、そして同社の収益安定化を図っている。
発注内容はIT関連を中心に、マーケティングや人材・BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)まで多岐にわたる。受注側はIT関連企業が中心であり、中小企業中心の発注企業に対して、受注企業にはエンタープライズ企業も多い。
高度な運営体制と多面的なノウハウが求められる領域において、早期から統合型として事業を展開してきたことが、結果的に他社との差別化要素となっている。引き続き成長が期待されるDX・SaaS・AI領域を中心に統合型プラットフォームとしての拡張を進め、独自のポジショニングをさらに確立していく考え。(SS)
概要
●事業内容=BtoB受発注プラットフォーム「PRONI アイミツ」の運営
●本社=東京都品川区東五反田3-20-14
●代表者=柴田大介代表取締役CEO
●設立=2012年10月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=438万2,560株(上場時)
●筆頭株主=エールユー(上場前25.54%)
●公募株式数=25万株
●売出株式数=147万9,300株(ほかにオーバーアロットメントで25万9,300株)
●仮条件=12月5日に決定
●ブックビル期間=12月9日から15日まで
●引受証券=大和(主幹事)、SBI、みずほ、楽天
業績推移(単独)
| 売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
| 2024.12 | 2,197 | ▼383 | ― | ― |
| 2025.12 | 3,209 | 352 | 122.22 | ― |
| 2026.12 | 4,343 | 801 | ― | ― |
| ※単位100万円、1株利益は円、▼は損失 | ||||
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