12月3日(水)のマーケット
12月2日の米国株式市場は反発。米証券取引委員会(SEC)のアトキンス委員長はCNBCインタビューで、仮想通貨セクター向けの「イノベーション免除」導入を検討していると述べた。ビットコインが反発したことで、投資家心理が改善した。インテルはマレーシアの半導体組み立て・検査拠点を強化することで買われた。ボーイングは長期遅延している777Xの認証作業を進めつつ、2026年に通期のフリーキャッシュフローが黒字に転じるとの見通しを示したことが好感された。NYダウは前日比185ドル(0.39%)高の47,474ドル。NASDAQ総合指数は前日比137ポイント(0.59%)高の23,413。S&P500指数は前日比16ポイント(0.25%)高の6,829。
米AI新興のアンソロピックが来年、株式公開計画と英FT紙が報じたため、アドバンテストなどAI・半導体関連が買われ、日経平均は5万円を回復。ソフトバンクGはシティグループが米オープンAIへの投資や財務体質への懸念は過剰と述べ投資判断を引き上げた。三井金は大和証券が目標株価を引き上げたことが寄与した。「スシロー」運営のF&Lは月次売上高を発表し反発。銀行株は反落。日電硝子が低誘電ガラスファイバ販売開始で日東紡は続落。
スタンダード市場では、ヒューマノイド開発の連携組織にルネサスなど4社が加わったことを受けて、加入済みのヒーハイストは再び注目されストップ高。米国トップビジネススクールと共同プログラム開発のウィルソンLWが再び高い。アサカ理研が反発。大黒屋は大幅続落。東映アニメが年初来安値。
グロース市場では、アライドアーキテクツがウイスキーブランドにSNSマーケティング施策の最適化支援を行いストップ高。米国特許査定のラクオリア創薬への物色が継続。AI関連のKudanや豆蔵が大幅高。Vチューバー事務所のカバーは人気Vチューバーの卒業で売られた。
日足チャート上では、寄付き後が安値となる陽線。5万100円台まで上値を伸ばし、25日移動平均線(5万229円)に迫る時間帯も見られたが、利食い売りに上値を抑えられる格好となった。終値では5万円の大台を維持できず、売り圧力の強さをうかがわせる。
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注目記事 Pick up
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【利上げ局面で買える株 12月はバリュー、ディフェンシブ、銀行など】
日本証券新聞12月4日(木)紙面1面記事掲載
AIはしばらく休養
3日の東京株式市場ではハイテク株を中心に買い戻しが進み、日経平均株価は続伸したものの一時5万円を回復したあとは、上値が重くなった。日米のAI関連株の値幅調整はほぼ一巡したとみられるが、本格的な出直りにはなお時間がかかりそうだ。
今回のAI関連の下落要因を整理すると、メタプラットフォームズ(META)、アマゾン(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)など米国の巨大テック企業が続けるデータセンター(DC)への巨額投資が過剰との見方が台頭し、将来の回収への不安が高まったことが第一にある。さらに、アルファベット(GOOGL)傘下にあるグーグルのAIサービス、「ジェミニ3」が、先行するオープンAIの「チャットGPT」を上回る性能を示し、主役交代に伴う混乱が生じるとの懸念が広がった。「ジェミニ3」は生成AIに欠かせないGPU(画像処理半導体)ではなく、独自開発のプロセッサー、TPU(Tensor Processing Unit)を使っていることも市場を驚かせた。DC向けGPUで9割のシェアを持つエヌビディア(NVDA)の牙城が崩されるのではとの観測が浮上、東京市場ではアドバンテスト(6857・P)、東京エレクトロン(8035・P)、ソフトバンクグループ(9984・P)などの関連株が売られ日経平均の下げを主導した。
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今日の市況概況
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12月3日(水)☆[概況/大引け]
AI半導体関連は買われたが、TOPIXは小幅安

大引けの日経平均は561円高の4万9,864円、TOPIXは6ポイント安の3,334ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は560、下落銘柄数は1,004。出来高は21億1,627万株、売買代金は5兆4,222億円。
米AI新興のアンソロピックが来年、株式公開計画と英フィナンシャルタイムズが報じたため、アドバンテストなどAI・半導体関連が買われ、日経平均は一時5万円を回復した。
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