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コラム2025年12月19日

【本日のマーケット】12月19日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

12月19日(金)のマーケット                                                                   

12月18日のNYダウは5日ぶりに小反発。ナスダックも反発。11月の消費者物価指数は前年同月比2.7%上昇で、市場予想の3.1%上昇を下回ったため、利下げを実施しやすくなると期待された。半導体大手マイクロン・テクノロジーは9~11月期決算で売上高が136億4,300万ドル(前年同期比57%増)で、アナリスト予想平均の128億5,000万ドル(同47%増)を上回った。12~2月期の売上高予想は183億ドル~191億ドル(前年同期比2.2~2.3倍)のレンジで、アナリスト予想平均の144億ドル(同1.7倍)を大きく上回る見通しのため、株価は大幅高となった。マイクロン・テクノロジーの好決算に触発され、サンディスクやウエスタンデジタル、ラムリサーチが買われた。NYダウは前日比65ドル(0.14%)高の47,951ドル。NASDAQ総合指数は前日比313ポイント(1.38%)高の23,006。S&P500指数は前日比53ポイント(0.79%)高の6,774。

日経平均は反発。米オープンAIが資金調達に成功すると企業価値が増大すると期待され、出資しているソフトバンクGが上昇。フジクラは新工場建設構想を好感。武田は臨床試験データが良好で高い。日銀が利上げを決定したが、ETF売却を言及しなかったため後場寄りは一段高。だが、植田総裁の会見を見守る動きから上げ幅を縮めた。任天堂は半導体メモリー価格の高騰によるゲーム機の採算悪化が警戒され5日続落。ネクセラファーマはオプション権収入が見込めず急落。

スタンダード市場では、誠建設が5日連続ストップ高。ニューテックはTOB価格にサヤ寄せ。津田駒は小型タイプの熱可塑性CFRP対応ロボットAFPを開発しストップ高。内海造船は5日ぶりに反発。ヒーハイストは大幅反落。Abalanceは2日連続ストップ安。テンダが安値更新。

グロース市場では、AppBankは東大発AIスタートアップと開発基本契約でストップ高。カルナバイオは米国テキサス大学のアンダーソンがんセンターの治験に協力することでストップ高。低位株のグローバルウェイが急騰。アクリートは反落し、FUNDINNOは続落となった。

日足チャート上では、上下にヒゲを伴う陽線。ギャップアップで寄付き25日移動平均線(4万9816円)近辺まで上値を伸ばしたが上値は重かった。大引けでは5日移動平均線(4万9514円)にわずかに届かず。週足では、長めの下ヒゲを伴う陰線。下値は4万8000円台まで売られたが、13週移動平均線(4万9144円)がサポートとなった格好。ここで踏み止まって、5万円台で今年を締め括られるか注目される。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。クリスマスまであと1週間。日銀が政策金利の引き上げを決定しました。この稿を記している時点ではまだ植田総裁のコメントは入っていません。

結論を述べれば、日本経済は明確な物価上昇と金利上昇局面を迎えて、短期ではレンジ相場に入るものと見られます。このレンジから明確に抜け出すにはそれなりの努力が必要かと思います。市場で求められるROEやPERの水準は変わらざるを得ないでしょう。

今年も暮れてゆきます。来年は日経平均がいくらくらいまで上昇するのでしょうか。新しい物色テーマの出現を期待したいものです。

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注目記事 Pick up
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【来年は日経平均6万円へ 米株もビットコインも最高値か
日本証券新聞 12月22日(月)紙面1面TOP記事掲載 

マネックス証券が相場展望

2026年は日経平均株価6万円到達、米株もビットコイン(BTC)も最高値へ――。マネックス証券は18日、メディア向けに来年の相場展望を発表した。強気派で知られる広木隆チーフ・ストラテジストをはじめ、各アナリストから明るい発言が相次いだ。

広木氏は日本株は超長期で見ると年率7%上昇しているが、過去3年に限ると平均20%と急騰していると述べ、国や東証が進めるガバナンス改革が要因だとした。低PBR対策、自社株買いなどの株主還元強化などが海外投資家にも浸透したことが大きい。

さらに、26年にはコーポレートガバナンスコードが改正される。広木氏は金融庁が「稼ぐ力の向上」を掲げていることに着目。企業のため込み過ぎた現金を投資や事業再編に回すようにすることを国策とすることは「ものすごい改革」と評価する。

日本株はPERから割高という議論もあるが、広木氏は「瞬間的に高くなるのでなく、じわじわと上がっている」と分析。改革への期待、評価に伴うものだという。もとより、PERは企業の収益が上昇すれば切り下がるため、割高過ぎるとはいえない。過去3年並みの20%高になれば、6万円に到達することは十分可能なわけだ。

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今日の市況概況
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12月19日(金)☆[概況/大引け] 

505円高。非鉄や建設が高い

大引けの日経平均は505円高の4万9,507円、TOPIXは26ポイント高の3,383ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,203、下落銘柄数は344。出来高は27億4,668万株、売買代金は6兆6,499億円
日経平均は反発。
米オープンAIが資金調達に成功すると企業価値が増大すると期待され、出資しているソフトバンクグループが上昇した。

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