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IPO2025年12月30日

2026年IPO展望 GO、UBEマシナリーなど有力候補

バチェラー出演者が率いるベンチャーも

2025年IPO件数は前年比20社減の66社と、13年(54社)以来の低水準だった。26年も25年と同様の水準になるとの見方が優勢(プロ銘柄を除く)。25年後半の良好な市場環境を受けMBO(経営陣の参加する買収)企業を含め上場検討企業が出ている一方、未上場のまま成長できる環境が整う中、適切な成長ステージで上場しようとする動きが強まり、未上場期間が長期化する傾向があるためだ。

ただ、少数派ながら25年のIPO件数を上回るとみる向きも。IPO主幹事別では、SMBC日興証券(24年22社→25年11社)、SBI証券(同11社→同6社)と両主幹事案件はほぼ半減、両証券で16社減。25年の社数減(20社)に近しく、その他の主幹事案件はほぼ変わらずだった。

このうちSMBC日興証券は20社台→10社台→20社台→10社台というリズムで近年推移しており、このパターンが続くならば26年は件数回復年。以前小型案件を積極的に獲得してきたSBI証券は、直近2、3年は時価総額100億円未満の案件獲得をセーブとスタンスが切り替わるも、フィリップ証券、丸三証券、三田証券などが手掛ける小型案件、地方取引所案件が件数増加をアシストするとの見立てだ。

月別では、2月は4社程度、3月10社程度、4月は15社程度がそれぞれ見込まれる(いずれも最大値)。この中に家具・家電サブスクのクラス(東京都目黒区)が候補に入っている。同社代表の久保裕丈氏は、東京大学卒業後、外資系コンサルティング会社を経て、設立したミューズコーをミクシィ(2121・P)に売却。アマゾンプライム・ビデオの人気恋愛リアリティ番組「バチェラー・ジャパン シーズン1」でも活躍した経緯がある。

タクシーアプリのGO(東京都港区)は夏以降の候補に挙がる。ほか、自動運転ソフトウエアを手掛けるユニコーン企業のティアフォー(東京都品川区)、労務管理クラウドシェアのSmartHR(東京都港区)も候補に名を連ねる。また、FUNDINNO(462A・G)が運営する大型資金調達支援プラットフォーム「FUNDINNO PLUS+」を介して資金調達した企業が上場する可能性がある。UBE(4208・P)の事業再構築に伴い分社化されたUBEマシナリーは26年もしくは27年に上場する公算。(Q)