花王、付加価値製品で収益性向上
長雨が続いた影響で、気付けば浴室の天井にカビを発見。そんな折、友人に教わったのが花王(4452・P)の「マジックリン お風呂にピタッ」です。5月23日に発売され、磁石で壁に貼るだけでカビやピンクぬめりを約6週間生えにくくし、花王初となるスマホのカレンダーに交換時期を知らせる機能も搭載されました。5月15日の出荷開始から10月末までの累計出荷数量は300万個を突破。日経トレンディ「2026年ヒット商品ベスト30」で23位、業界別ヒットの日用品部門大賞にも選ばれました。購入者の7割以上が購入前の1年間にカビ抑制剤を買っておらず、本体購入者の2割以上がリピート(花王調べ)。新規需要の開拓と継続購入を両立する点が光ります。
花王は「こすらない」「短時間で済む」という時短価値を、浴室用洗剤「バスマジックリン エアジェット」や食器用洗剤「キュキュット ゴシゴシいらずの泡パック」にも展開。2023年発売の「トイレマジックリン こすらずスッキリ泡パック」はシリーズ累計出荷4,000万本を突破しました。3月には「アタック ZERO」を刷新し、洗濯と同時に洗濯槽の汚れまで防ぐ設計を採用しました。
こうした高付加価値化が業績にも表れています。第3四半期(1~9月)決算におけるファブリック&ホームケア製品売上高は2,940億円(前年同期比4.8%増)、営業利益575億円(同57億円増)、営業利益率19.6%。衣料用洗剤は価格改定に加え、数量増とシェア拡大も寄与しました。一方、事業全体では価格効果が5.2%増、数量などは0.4%減。花王全体の営業利益は1,465億円と通期予想1,900億円の約77%に達しましたが、第1四半期の土地売却益115億円を含み、通期予想は据え置きです。時短という生活者価値を、価格改定やシェア拡大を通じた利益成長につなげられるか。花王の高付加価値戦略の持続力に注目しています。
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。
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