「ビアガーデン」と聞いてどういう情景を思い浮かべるでしょうか。夜を彩る赤提灯、ズラッと並んだテーブルに冷えた生ビール、枝豆に冷ややっこ、扇ぐうちわ、滴る汗…まさに夏の風物詩といったこの景色が近年一変しています。ビアガーデンの最盛期は前回の東京オリンピック前後とされていますが、なかなかどうして令和の現在も、都心の商業ビル屋上では熾(し)烈な「ビアガーデン戦争」が勃発しています。

LUMINE EST新宿では、500坪の広さを誇る屋上に約15トンもの白砂が敷き詰められ、ハンモックソファやビーチチェアなどを設置。ビーチリゾートにいるような非日常空間を楽しみながら、見た目にもインパクトのある野菜を楽しむバーベキューがいただけます。また、すぐそばのルミネ新宿 LUMINE1屋上では、芝生やグリーンを施したスペースに、ウッドデッキと円錐型のテント“ティピ”とを設え、都心でありながら優雅なグランピングが楽しめる空間を提供。

先日私が利用した池袋PARCO(パルコ、8251)本館屋上では、ハワイアンBBQビアガーデンと謳(うた)い南国リゾートをイメージした、開放感溢れる雰囲気を演出。ハワイのクラフトビールが飲み放題のほか、フラ・タヒチアンダンスショーも定期的に行われていました。ほかにも、松屋銀座(松屋、8237)の「美しくなるビアガーデン」や、水族館で楽しめるサンシャイン水族館の「Night Cafe & Bar」など多種多様なビアガーデンがズラリ。毎年この時期になると、どこのビアガーデンに行こうか、友人と共に各社のサイトをチェックしています。

2004年から行われている「ビアガーデンに関する意識調査」(キリンビール)では、毎回90%以上の人々が「ビアガーデンに行く」と回答するなど、根強い人気がうかがえるビアガーデン市場。「夏に外で楽しくビールを飲みたい」という昔から変わらない人々の気持ちを満足させ、激戦を勝ち抜くのはどこのビアガーデンなのか、注目しています。