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コラム竹中三佳の株Catch one´s eye2015年10月9日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.109 復活「チェキ」

先日、収録後に20歳のモデルさんが、鞄からおもむろに取り出したのが富士フイルムのインスタントカメラ「チェキ」。1998年に発売され、ほかのインスタントカメラよりもコンパクトでフィルム代が安く、手軽にその場で写真をプリントできるチェキは、当時女子高生を中心に人気商品となり、大学生だった私も持っていました。今でも結婚式や送別会などで参加者を撮影してメッセージを書き込むなど、なじみ深いインスタントカメラですが、デジタル世代の彼女が今、持ち歩いていることにビックリ。

彼女いわく、スマートフォンなどのデジタルカメラのように撮り直しがきかないので、その1枚に集中してファインダーを覗き、大切にシャッターを切ることが「新感覚で楽しい」のだそうです。また撮影した写真がすぐに確認でき、手元に残ることもうれしく、友達でも持っている子が増えているとのこと。今月23日発売予定の新モデルは自撮り機能の「セルフィーモード」や、「背景きれいフラッシュ」といった新機能が搭載されていて注目していると話してくれました。

2005年には販売台数が約10万台まで落ち込んだチェキですが、15年度の計画販売台数は460万台を掲げるなど順調に回復、これに伴い好採算の専用フィルムの販売も拡大。富士フイルムは先月30日、チェキ本体の製造ラインとフィルムの加工設備に計約11億円を投じて増強、神奈川工場と中国・蘇州工場の来春生産能力を現行比でそれぞれ2―3割向上させると発表しました。デジタル時代にあえてアナログ、この風潮はますます広がりを見せるのか、今後の商品開発と併せて注目しています。

【編集委員Zのコメント】
富士フイルム(4901)の株価は8月に年初来高値5,293円を付けた後調整し、現状は4,600円近辺。売買単位100ですが、やや値の張る銘柄で値動きも大型株特有の重いイメージがあります。ただ、PBR(株価純資産倍率)は1倍を割り込み、時価には割安感もあります。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。J-WAVE「PARADISO」(毎週金曜日)の「HOT in TREND」コーナーリポーターとして出演中

[本紙10月13日付1面]

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