これからの季節、食べたくなるのが身も心も温まる「お鍋」。かつては、わざわざ自分1人のためにだしをとって、飽きのこないお鍋を作るのは面倒で、お鍋は大人数で集まった時に食べるものとなっていました。

ところが、1人前で使い切りの濃縮スープ『プチッと鍋』が発売されてからは、150ミリリットルのお水とともに火にかけ、好みの具材を入れるだけで、おいしいお鍋が簡単に出来るように。味のバリエーションも豊富なので、飽きることなく頻繁に“おひとりさま鍋"を楽しむようになりました。

そんな中、友人から薦められたのが「おなべランチ」です。冷蔵庫に残った野菜やお肉を煮込んで『プチッと鍋』を入れ、スープジャーに注ぎランチ時間に食べているとのこと。調理時間は10分とかからず、野菜もたっぷり取れてヘルシーでおいしく、何よりコストパフォーマンスが良いので、同僚のOLさんたちの間でちょっとしたブームになっているそう。

『プチッと鍋』は昨年、前年比2倍の18億円と売り上げが大きく伸長、エバラ食品工業(2819)は今期25億円達成を目標としています。今後は『プチッと鍋』をラーメンやチャーハンなどお鍋以外の調味料として訴求して通年定番化を図るとともに、ステーキソース『プチッとステーキ』など鍋物以外のカテゴリーにおいても小容量液体調味料の普及・拡大に努めていくことを発表。増加する核家族、単身世帯のニーズを確実にとらえて、今後ますます売り上げを拡大していくのか注目しています。

【編集記者Yのコメント】
エバラ食品工業は昨年11月に東証2部から1部への市場変更を発表して、株価が急騰、2,350円まで買われました。ただ、以降はおおむね2,000-2,100円あたりでの推移が続いています。売上高もここ数年500億円近辺で横ばい。小容量液体調味料の用途拡大のみならず、販路を海外へと一気に広めるなど成長戦略の実行が待たれます。


[本紙11月16日付14面]