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コラム竹中三佳の株Catch one´s eye2016年2月5日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.124 ポイントたまる「おトク自販機」

外食時のお供は必ずコカ・コーラ、1日2リットル飲むこともある自他共に認めるコカ・コーラ好きの私。夢はいつの日か米国アトランタの本拠地にある博物館「World of Coca-Cola」に行って出来たてのコカ・コーラを飲むこと――。そんなコーラ・フリークの私の耳にうれしいニュースが届きました。

日本コカ・コーラと全国7社のボトリング会社などで構成されるコカ・コーラシステムは1日、今春より新たなサービスとして自動販売機(自販機)の「ロイヤリティプログラム」を全国で開始すると発表。スマートフォンでアプリをダウンロードし、これに対応する自販機で製品を購入すると、種類やサイズにかかわらず1本につき1スタンプが付与されるという仕組み。15スタンプたまるごとに好きな製品1本と無料で交換できるそうで、初年度14万台を目標に全国で導入を進めるとのこと。設置場所はアプリ内で案内されるそうです。

もちろん“1本無料”とのお得感もうれしいのですが、スタンプがたまっていくというのも楽しい仕組みです。可能ならば、スタンプにいろいろな種類を作ってもらい、コンプリートしたら限定飲料がもらえるといったエンターテインメント性も今後追加されると良いなと、早くも期待に胸を膨らませています。

日本自動販売機工業会(JVMA)によれば、コンビニエンスストアの台頭などを受けて自販機の売上高は2005-14年の10年間で約2兆円減少。非常に厳しい状況の中で、コカ・コーラは「ホット製品をもう少し温かい状態で飲みたい」との要望を受けて、今冬より自販機の加温温度を通常より2℃高い設定に変更。あるいは、インバウンド(訪日観光客)向けに15言語での製品情報案内を開始したりと、さまざまな戦略を打ち立てています。

全国に約98万台の自販機を持つ業界最大手として魅力的な付加価値を搭載した次世代機を開発し、消費者を取り戻すせるのか、注目しています。

【編集記者Yのコメント】
コカ・コーラ関連銘柄には北海道コカ・コーラボトリング(2573・2部)コカ・コーラウエスト(コカウエスト、2579)コカ・コーライーストジャパン(2580)の3社があります。まずはコカウエストが3日、前12月期本決算を発表。売上高は4,404億円と会社計画を100億円ほど下回ったものの、営業利益が142億円(前期比29.6%増)と、125億円としていた計画を大幅に上回りました。当面は次世代型自販機への入れ替えなど投資を進めて、2020年はコカ・コーラがスポンサーを務める東京五輪の開催で大きく飛躍することが期待されます。

[本紙2月8日付1面]

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