大手航空会社による「4月より燃油サーチャージ無料」との発表を受け、早速友人とハワイ旅行の計画を立て始めました。そんな中、彼女が面白いお店があるとHIS(9603)のハワイ専門店「H.I.S.Hawaii　新宿三丁目店」に連れて行ってくれました。

南国テイスト溢れる店内で、友人にいざなわれた場所はハワイをバーチャル体験できるという「バーチャル・ハワイ・ラウンジ」。促されるまま席に座り、卓上にある大きなゴーグルとヘッドホンを着けて、スタートボタンを押すと──。前後左右だけでなく、上を見れば南国の空、下を見れば青々と茂る草原と360度どこを見回してもハワイの雄大な景色が広がります。

大自然の中での乗馬体験や、船上から空高く上がるパラセイリング体験、手の届きそうな距離でカメの群れに遭遇するダイビング体験など、そのリアルな映像と音声に思わずカメに向かって手を伸ばすほどの臨場感を楽しむことができました。

ほかにも、なかなか手に入らないハワイの人気商品を集めたセレクトショップなど、ハワイに行ったことのない人はもちろん、行ったことのある人も再度行きたくなる演出に、気が付くとツアーの申し込みをしていました。

主力の海外旅行がテロの影響で一部苦戦。加えて、為替損益やハウステンボス入場者数の減少などから、今10月期第1四半期は純利益が前年同期比29%減の19億円となったHIS。私が体験したバーチャル体験などの独自施策が今後、海外旅行者やインバウンド需要の獲得につながるか注目しています。

【編集記者Yのコメント】
HISの10日終値は3,130円と、昨年8月の4,765円をピークに下落が続きます。営業利益の約4割を稼ぐのが、売上高では全体の1割にも満たないハウステンボスなどテーマパーク事業。これまで「世界最大級のイルミネーション」など数々のイベントを企画して国内での知名度向上を実現しました。現在は訪日客向け実店舗をアジアで拡大しており、ここでテーマパークを売り込めるか否かが今後の業績回復のカギとなりそうです。


[本紙3月14日付14面]