コカ・コーラシステムは、健やかな眠りをサポートする成分「L-テアニン」を配合した「グラソー スリープウォーター」を、5月9日に発売すると発表しました。コカ・コーラ初の「機能性表示食品」だそうです。

「機能性表示食品」とは、機能性が表示できる「保健機能食品」の一種。国が個別に審査、許可した「特定保健用食品(トクホ)」、栄養成分が国の規格を満たす「栄養機能食品」に続き、昨年4月から始まった制度です。消費者庁への届け出が求められているものの個別審査はなく、事業者の責任において科学的根拠に基づく機能性が表示されています。

例えば「食後の糖の吸収、中性脂肪の吸収を穏やかに」「お腹の調子を整える」といった具合。このような魅惑的な文言を見ると、「どうせ買うなら…」とついつい手が伸びてしまいます。

これまでにもいろいろな保険機能食品を目にしてきましたが、ペットボトルタイプのドリンクで眠りをサポートする、というのは初めて聞きました。経済協力開発機構(OECD)の調査によると日本人の平均睡眠時間は18カ国中17位と世界的に見ても少なく、日本人の5人に1人が不眠に悩んでいるといい、睡眠不足は深刻な問題となっています。そこでコカ・コーラシステムは「グラソー スリープウォーター」を飲むことで、忙しく睡眠不足がちな20歳―40歳代に質の良い睡眠を提供し、疲れを取ってもらいたいとしています。

今回の商品開発をきっかけに今後はブランドを挙げて機能性表示食品のラインアップを拡充していくのか。「グラソー スリープウォーター」の売り上げとともに注目しています。

【編集記者Yのコメント】
コカ・コーラ関連は北海道コカ・コーラボトリング(2573・2部)、コカ・コーラウエスト(コカウエスト、2579)、コカ・コーライーストジャパン(2580)の3社。株価的に勢いがあるのは、年初より下値を切り上げるコカウエストで、高値更新も近そうです。今夏はラニーニャ現象による猛暑が予想されており、コカ・コーラ関連への業績インパクトが期待されます。



[本紙4月25日付14面]