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IPO2016年8月30日

☆新規上場紹介 バリューデザイン 電子マネー活用の販促支援会社

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バリューデザイン(3960)が9月26日、マザーズに新規上場する。

「バリューカード」と名付けた電子マネーの発行・管理を手掛ける同社。創業10年目を迎えた今年7月現在、バリューカードは500社超、4万2,839店舗で導入されている。

電子マネーの発行会社は多数あるが、強みは「クラウド型」「販促支援」との2点にある。

同社のシステムは主に小売店や飲食店で使われているが、クラウドで提供するため、導入側はPOSレジにアプリケーションをプログラミングするだけと、専用端末が不要。加えて利用実績に応じた従量課金制とすることで、安価かつスピーディーなシステム導入を可能にしている。

同社ではカード所持者の来店頻度などのデータを店舗から集めて一元的に管理、このデータを基に導入効果を可視化する分析ツールを提供するほか、具体的なプロモーション企画の提案から実行支援までを手掛けることも大きな特徴だ。導入企業の1つ、上島珈琲店(UCCホールディングス、兵庫県神戸市)の場合、店頭でのチャージ(入金)時にポイント付与率を高めるなどして高額入金件数を増加させることに成功。カード利用者の単価が現金利用者に比べて10%程度高くなったという。

クレジットカード大手のジェイシービー(港区)出身の尾上徹社長が2006年、当時、欧米で先行していた電子マネーの可能性に着目して創業。当初は企業が自社ブランドとして電子マネーを発行する「ハウスプリペイドカード」のみを手掛けたが、14年6月期からはVISA、マスター、JCBと、いわゆる「国際ブランド」と呼ばれるクレジットカード会社との提携を開始。これら加盟店でも使用可能な「ブランドプリペイドカード」とのサービスを立ち上げた。

「ブランドプリペイドカード」は世界数百カ国・数千万店舗で利用可能。会社側は14年1月に中国子会社を設置するなど、今後はアジア展開を加速させる構えだ。

概 要
事業内容サーバー管理型プリペイドカード、ギフトカードシステムの提供および関連する機器、カードなどの販売
本社東京都中央区日本橋茅場町2-7-1
代表者尾上徹
設立2006年7月26日
上場前資本金4億176万円
発行済株式数(上場時)1,408,600株(上場時)
筆頭株主尾上徹(上場前16.94%)
公募株式数268,000株
売出株式数25,000株(オーバーアロットメント43,900株)
初値4,315円(2.1倍)
公開価格2,040円(9/14)
ブックビル仮条件1,860~2,040円(9/6)
ブックビル期間9月7日〜13日
引受証券SMBC日興(主幹事)、みずほ、SBI、エイチ・エス、東洋、岡三、いちよし、岩井コスモ
 
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2015/61,243百万円-187百万円 ー円ー円
2016/6(見込)1,631百万円163百万円131.68円ー円
2017/6(予想)2,254百万円236百万円166.47円ー円
 
[本紙8月31日付2面]

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