先日NYの友人と一緒に食事をしていると、「日本はどうしてこんなにクレジットカードが使えないのか、消費税などの端数の会計が難しすぎる」と困り顔。まさに食事をしていたそのレストランもクレジットカードが使えませんでした。NYでは大体どこでもクレジットカードが使えるので、彼女はランチに出る際もカードのみ持ち出かけるそう。そんな彼女が一番驚いていたのが、グローバル企業であるはずのマクドナルド(2702・JQ)でクレジットカードが使えなかったこと。米国ではほとんどのマクドナルドがクレジットカードに対応しているのに、日本ではまだ使えないのかとカルチャーショックを受けたそうです。

かくいう私も、マイレージをためるべく極力クレジットカード決済をしているのですが、日本で生まれ育った私は彼女とは逆で、最近はクレジットカードに対応した店舗がリアルでもEC(電子商取引)でもだいぶ増えたとの印象を持っていました。さらにドラッグストアのマツモトキヨシ(3088)のように、以前は現金払いでしかポイントがたまらなかったのが、ここ数年でクレジットカード決済時にもポイントがたまるなど、クレジットカードをより便利にかつお得に利用できる機会が増えたと感じていたので、それでもまだまだ欧米に比べると遅れているのかと少し驚きました。

そんな中、マクドナルドがついに全国で11月20日からクレジットカードによる決済サービスを開始するとともに、電子マネー決済サービスの取り扱いの拡大を発表しました。東京五輪を前に外食の雄がクレジットカード決済に踏み切ったことで、今後飲食業界はもとより、他業界にもこの流れは広がるのか、またこのクレジットカード決済導入がマクドナルドの売り上げにどう影響するのか、注目しています。

【編集記者のコメント】
日本はクレジットカードなど電子決済の使用率が世界でも低水準と有名ですが、近ごろは東京五輪に向け、政府がIC付きカードとその決済に対応した店舗を普及させる動きを加速させています。パナソニック(6752)やNEC(6701)、フライトHD(3753・2部)など決済端末メーカーにも注目できそうです。


[本紙11月20日付14面]