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コラム竹中三佳の株Catch one´s eye2017年11月24日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.211 ファッションEC業界に変革「ZOZOSUIT」

11月22日、ファッションEC(電子商取引)サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイ(3092)が、プライベートブランド「ZOZO」の立ち上げに先駆け、採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT」を無料配布(送料200円)すると発表しました。上下セットで着用し、スマートフォンをかざすだけで、内蔵された1万5,000に及ぶ伸縮センサーにより体のあらゆる箇所を瞬時に測定。寸法データはZOZOTOWNのアプリに保存され、自身のサイズを確認できるほか、ZOZOTOWNで買い物する際にはサイズに合った商品が紹介されるようになるそうです。

ECサイトで洋服を購入する際の大きなネックは試着ができないこと。洋服によってサイズ展開が微妙に違ったり、ズボンの裾余りがどれくらいか分からなかったりと、商品が届いてから「しまった」と思うこともしばしば。最近では返品無料サービスなど行われていますが、やはりその手間は面倒です。そんなネットショッピングへの阻害要因を取り除いてくれるかもしれない画期的な商品の登場に、早速予約購入。私が購入した翌23日には既に「現在多くのお客様にご注文いただいており、発送までお時間いただいております。あらかじめご了承ください。お届け:1月上旬頃」との文言が掲げられており、その注目度の高さがうかがえました。SNS(交流サイト)上でも「ZOZOSUIT靴にも応用してほしい」、「ゲームのアバター作成にも利用出来そう」や、「ダイエットの記録に使えそう」などさまざまな意見が飛び交い賑わいを見せていました。

約700万人が利用しているとされるZOZOTOWN。より多くのユーザーにZOZOSUITを利用してもらい、商品購入への誘導は勿論、蓄積したデータによる在庫コントロールや、ユーザーに求められているリアルなデザインの開発など、アパレルとテクノロジーの新しい取り組みとして発展させることができるのか、注目しています。

【編集記者のコメント】
11月末から展開する初のPB(自社ブランド)「ZOZO」の要とされている「ZOZOSUIT」。スタートトゥデイはアマゾンジャパンが日本のファッション市場の開拓に乗り出した影響が懸念されていましたが、ファッションEC業界にイノベーションを起こす大きな一手となりそうです。PB展開における先行投資費用は今3月期業績予想に織り込み済みとしています。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

[本紙11月27日付14面]

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