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コラム2019年1月18日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.260 “5G元年”実用化競争が加速

年に一度、ラスベガスに世界中から新製品や試作品が集結し、多くの業界人でにぎわう電子機器の見本市「CES」。この世界最大規模とされるテクノロジーイベントのレポートを読むのがこの時期の私の楽しみとなっています。今年も1月8日から11日まで開催され、ディスプレイを巻いて収納できるLGの有機ELテレビや、くわえるだけで歯が磨けるP&Gの全自動歯ブラシなど、近未来を感じる製品レポートに目は釘付けだったのですが、その中で今年多く触れられていたのが次世代通信規格「5G(第5世代移動通信システム)」でした。

5Gに関しては、漠然と近い将来スマートフォンの通信速度が速くなる、程度の知識しかなかったのでこれを機に少し調べてみました。特徴として「超高速」「超大容量」「超多数端末接続」「超低遅延」が挙げられる5G。驚いたのが今回帰省をして感じた離島での不自由な暮らしがこの通信技術で解決できるかもしれないということでした。高速かつ大容量、低遅延な通信により、自動運転が普及すればタクシー料金が下がり高齢の祖父母も外出しやすくなりますし、遠隔問診や遠隔手術が可能となれば、過疎地にいながらにして先端医療を受けることが出来ます。また、リアルタイムでビデオ通話ができれば、地元で介護をしながらのリモートワークも可能となります。

5G元年とされる今年、日本ではNTTドコモ(9437)KDDI(9433)ソフトバンク(9434)が試験的にサービスを開始、2020年以降に本格展開予定との発表がありました。今後は通信キャリアにとどまらず農業や、エンタメなどさまざまな業種において開発競争が激化するであろう5G関連サービス。実用化を成功させ大きな商機をつかむのはどの企業なのか、また私たちの生活はどのように変化していくのか、ワクワクしながら注目しています。

【編集記者のコメント】
5G実用化に向けた関連企業の動きも活発になってきました。直近ではアンリツ(6754)が、携帯端末のグローバルな相互接続性を確認するための試験で業界初の認証を取得。エコモット(3987・東マ)はKDDIとの資本業務提携で5G・IoT(モノのインターネット)プラットフォームのコンポーネント化などに取り組みます。また、NTTドコモと電通(4324)は5G活用を見据えたデジタル広告会社を新設すると発表しました。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

[本紙1月21日付14面]

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