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トップ記事2024年6月10日

DC新設と電力供給 関連銘柄の上げ加速 日立が上場来高値

古河電、ソフトバンクなど 新材料浮上

日立製作所(6501・週足)

生成AIの普及を牽引役にデータセンター(DC)の新設が進み、つれて電力需要が増加することが予想されている。世界のAI市場は2022~30年まで、年率42%の成長が続くとの予想があり、関連銘柄には引き続き高い成長が期待できる。

今後の成長のネックとして懸念されるのが、半導体供給と電力供給。関連各社の取り組みが注目される。半導体関連はエヌビディア(NVDA)に代表される生成AI向けチップメーカー、メモリーメーカー、半導体製造装置、関連材料など。電力確保に向けたインフラ整備では電力各社のほか、発電・変電などの重電各社、電線・光ファイバー、設備工事などがある。今回は後者に注目だ。

10日は日立製作所(6501・P)が上場来高値を更新した。先週末にIR説明会を開催、デジタル戦略とグリーン戦略の説明があったことが手掛かり。

新エネルギーを軸とするグリーン戦略では世界のDCの総電力消費量が26年に1,000テラワット超と日本の電力消費量に相当する水準に達する可能性があるとし、この需要に再生エネルギー拡大で対応することが大きなビジネスチャンスになると捉えている。同社ではDCのほか、工場などの産業関連、オフィスビルの増加、鉄道市場の拡大によって再生可能エネルギーとこれを活用するためのグリッド設備への投資が増加すると予想。日立エナジーを例に挙げ、30年のサービス事業売上高を21年比で3倍とする目標設定を明らかにした。生成AI関連では共通基盤やDCの整備、人材拡充などに3,000億円を投資し、Lumada(ルマーダ)を次のフェーズへと進化させる方針が示された。

また、電線・光ファイバー関連では古河電工(5801・P)が同じく7日にIR説明会を開催、米国の光ファイバー網整備計画により、中期的な業績拡大が期待できるとの見方が示された。機能製品ではAIサーバー向けの空冷ヒートシンクが好調で、今後は水冷式の貢献も期待できるもよう。業績は今期急回復、来期以降は高成長というパターンが見込まれる。

このほか、住友電工(5802・P)フジクラ(5803・P)はAIサーバー向けの通信用光ファイバー、電力インフラ整備に伴う電線需要の拡大が業績を牽引することになりそうだ。

国内でのDC新設ではソフトバンク(9434・P)シャープ(6753・P)の液晶パネル工場関連(堺工場)を活用した大規模なAIDCの構築を進める。受電容量約150メガワット規模のDCを構築して、25年中の本格稼働を目指すという。環境負荷が低いクリーンエネルギーの活用を検討している。

電力供給では関西地区がベースで原発稼働率が高い関西電力(9503・P)、関連工事では関電工(1942・P)きんでん(1944・P)などをマークしたい。(M)

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