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トップ記事2024年4月25日

GWスタート インバウンド好調 ホテル・旅行関連には中期成長期待

ホテルリートに妙味 オーバーツーリズム対策も

インヴィンシブル(8963・週足)

25日の東京市場では日経平均株価が800円を超える下げとなった。前日の907円高の反動や1ドル=155円台半ばまで円安が進んだ為替市場への介入が警戒されたとの見方があった。26日に日銀政策決定会合の結果発表を控え、その後はゴールデンウイーク(GW)入りというスケージュールを踏まえると、東京市場での手控えムードの広がりは致し方ないところ。米国でも金融政策の判断材料となる重要な景気指標に発表が相次ぐため、日米の両市場ではハイテク株を中心に警戒感が強まりやすい。影響を受けにくい内需系セクターにも目を向けておきたい。

足元が好調で今後も収益環境の改善が続くと期待されるのが、ホテル・レジャー業界だ。今年のGW期間(4月26日~5月6日)、全国JR6社の新幹線・在来線の指定席予約は前年比16%増で、新型コロナウイルス前の2018年を7%上回る水準だ。3月のインバウンドは約308万人と単月では過去最高を記録しており、今後も順調な伸びが見込まれている。ちなみにホテルや不動産業界のデータを分析しているSTRグローバルによると3月、日本のホテル業界のADR(客室平均単価)は前年比19.7%上昇、RevPAR(販売可能な客室1室当たりの売上高)も同19.8%上昇し、コロナ禍以降の最高値を更新している。ホテル業界の稼働率は23年にコロナ前水準を回復、24年は回復に弾みがついている。

西武HD(9024・週足)

ホテル系のREIT(不動産投資信託)であるインヴィンシブル(8963)ジャパン・ホテル・リート(8985)星野リゾート・リート(3287)いちごホテルリート(3463)などをマークしたい。ホテル運営企業では西武HD(9024・P)藤田観光(9722・P)帝国ホテル(9708・S)などに注目。

一方、インバウンドでは殺到する旅客をさばききれないオーバーツーリズム対策が急務となっている。人手不足に対しては3月末に上場したリゾートバイトのダイブ(151A・G)、関連会社を通じアバターを使った遠隔接客サービスを進める円谷フィールズHD(2767・P)などがある。観光公害対策のための警備や交通整理ではセコム(9735・P)ALSOK(2331・P)などをマーク。(M)

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