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IPO2023年10月13日

IPO社長会見 キャスター 労働力不足をリモートワークで支援

キャスター(9331)が10月4日、グロースに新規上場した。全国に所在するリモートワーカーと主に中小の顧客企業を結びつけ、日常業務の秘書、事務や、経理、人事、採用などの専門業務をリモートワークで支援する。サービスは1日数時間から提供可能で、顧客企業の都合に合わせて稼働する。初値は公開価格の3倍にあたる2,319円。上場当日の記者会見で中川祥太代表取締役=写真=が語った内容のポイントは次の通り。

全員がフルリモートワーク……われわれは「リモートワークを当たり前にする」というミッションを掲げて創業した。従業員は全国各地に散らばっており、集まることは基本的にない。ほぼ全員がフルリモートワークの会社だ。リモートという手段と新たなワークスタイルを使い、日本で労働人口が減少していく中、新しい発展を実現することを追求していく。

顧客企業の大半が中小企業……クライアントの8割以上は従業員300人以下の中小企業だ。こうした企業は慢性的に人手不足になっているが、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング=業務プロセスの一部の外部委託)サービスは一般的には大きなロットが必要で、活用しづらいのが現状だ。われわれは受注した業務に適切な人員を割り当て、必要な時間だけ提供する。クライアントから業務依頼してもらうだけで、小ロットで手間のかからないアウトソーシングオペレーションを提供させていただいている。

チャットで企業とやりとり……従業員は全体で800人ほどいるが、このうち600人から700人がディレクター機能を持った、フロントと呼ぶ人員だ。1人で何社も担当し、チャットツールを使って日々、クライアントとコミュニケーションをとっている。顧客企業はフロントに仕事の依頼をするだけでよい。フロントから何ができるかを発信し、実際に業務をいただいたら工程を整理し、タスクとして細分化したうえで、その作業に適したキャストに受け渡す。作業が終了したらフロントに戻す。常にパートナーとしてお客さまと向き合いながらサービスを提供するということを基本方針としている。

CAGRは55%超……2023年8月期の売上高は41億円強での着地を予想している。5年前の18年8月期は4億5,900万円だったので、この間のCAGR(平均売上年率成長率)は55.5%と高い成長を続けている。赤字も着実に縮小しており、23年8月期は経常利益ベースで1,900万円の黒字を見込んでいる。

圧倒的な採用力が強み……リモートワークは働く場所を選ばないので、われわれは全国各地、世界各地から人員を集めている。わが社の働き方を強く支持していただくことで、月間平均で2,000人以上から応募がある状況だ。新たな取り組みの際、適した専門性を持つメンバーを各地からすぐに見つけて登用できるという強みがある。

既存事業の継続とセグメント拡大……戦略の方向性としては、既存事業の成長とセグメントの拡大で、売り上げ成長を加速させたい。中小企業の皆さんに小ロットのサービスを継続して提供していくという領域は、まだまだ拡張できる成長分野だととらえている。セグメントの拡大については、コンサルティング領域やエンジニアリング領域など強いニーズをいただいている領域への進出を考えている。また、日本と同じように人材の採用が困難な状況になっているドイツやドバイに拠点を置いて、海外展開も始めたところだ。こうしたことを進める中で、М&Aも積極的に活用していこうと考えている。

調達資金は広告宣伝に……14年の創業から10年となる。上場に関しては強い期待をいただいていると認識している。上場で調達した3億円強は広告宣伝費に使わせていただく予定だ。(YY)

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