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IPO2026年2月18日

【速報版】IPO社長会見 TOブックス IPをメディアミックスで展開

TOブックス(500A)が2月13日、東証スタンダードに上場。公開価格を8.06%下回る3,595円で初値を付けた。同社は投稿サイトから発掘した物語(IP)を小説やコミック、アニメ、映画、舞台、グッズなどに展開している。上場当日の記者会見で本田武市代表取締役=写真=が語った内容は次の通り。

IPを紡ぎ・届ける

「もっと物語を届ける――。」を会社のミッションとする。クリエイターさんが生み出した物語、IPは原石。それをしっかり「紡ぎ」、小説、コミックスなど出版物として展開していくだけでなく、アニメ、映画、舞台、グッズなどにプロデュースして「届ける」・認知を広げる機能を持つ。社員の大半を編集者が占め、「紡ぐ」「届ける」の両方機能を持つことで、出版というカテゴリーを超えてIPの価値が生まれていく。

業界で高評価を得たIPも複数

IPでは「本好きの下剋上」は、(ライトノベル業界において非常に重要な)「このライトノベルがすごい!」という賞の1位を3回獲得(2018年版、19年版、23年版)。3回獲得すると殿堂入りの扱いになり、同賞ランキングの対象外になる。24年版は当社の「恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。」が同賞1位を獲得、25年版ではなかったが、26年版は「捨てられない公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです」が同賞2位。このように高い評価を得る作品を作っている。

全年齢向け

当社のIPは全年齢向け。アニメは深夜枠だけでなく、4月から日本テレビ系列で放送される「本好きの下剋上」は土曜夕方に放送される。テレビ東京で深夜放送されている「穏やか貴族の休暇のすすめ」もTVerという開かれた環境の中で受け入れられている。とはいえ、全てのIPがアニメに適しているわけでなく、アニメ以外の展開が向いていることもある。IP自体に様々な個性・特徴があり、それに合わせてプロデュースできるのが当社の強み。「IPを紡ぐ・届ける」を社内スタッフで一気通貫ででき、スピーディーにIPに適した展開を選択していける。また、「本好きの下剋上」は出版から10年以上が経過、「穏やか貴族の休暇のすすめ」も出版から9年目を迎えた。当社のIPは長く愛され、若いユーザーもファンになっている。若いユーザーはユーザーにとどまらず、TOブックスで本を出したい(クリエイター)・働きたい(スタッフ)となり、新しいIPにつながる。

成長戦略

今後は①メディアミックスの機能深化②新規IPの積み上げ③他社IPの活用を進める。IPは自社IPに限定する必要はなく、自社の機能を活用して様々なIP、それは出版物だけでなく人気のキャラクターや人気タレントの肖像権の展開を含めて考えている。そして④海外展開。昨年、タイの漫画専門出版社の「タマスタジオ」を取得した。タイに限らずベトナム、インドネシア、中東といった人口・経済が成長している地域にしっかりアプローチするほか、北米もタッチしていく。この4つを軸に今後もビジネスを伸ばしていく。

アニメ比率も上昇へ

現状は出版売り上げが全体の9割弱を占め、残りの1割強がアニメなど。出版以外の売り上げも伸びてきており、この比率が今後上がっていく段階ではセグメント分けをし、KPI(重要業績評価指標)も出していく予定。当社のビジネスは時間軸が長く、アニメは3年程度かかる。この時間軸で出版以外のプロデュースビジネスを構築しており、進行状況から一定程度確信をもって売り上げを伸ばしていける自信がある。

漫画・ノベル市場見通し

僕は新卒で入社した角川書店などでキャリアを積んできた。角川に入社したのが1998年。そのころから出版は斜陽産業、映画人口も減るといわれていた。その中でもしっかり伸びる会社は伸びた。出版は電子市場の拡大、映画も配信のほかIPと捉えられ見方や価値が変わった。IPは衣食住ではないが人間の生活に欠かせないものなので、価値は一定程度不変だと思う。僕が見てきた変化の中で言うと、瞬間的に価値が下がるようにみえる瞬間は何回も来ているが、価値は下がらないと思っている。下がらないのに下がると思う人たちと違うところで、その価値の変化を見出した時にそこにビジネスチャンスがある。電子もそう、IPもそう。変化を見逃さなければチャンスになる。(Q)

※速報版は最終的な校了前の紙面記事です。今後、修正等が入る場合があります。

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