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IPO2022年12月29日

IPO会見【書き起こし】INFORICH (9338) 2022年12月20日

IPO会見/全文書き起こし

【会社名】INFORICH(9338・東証グロース、インフォリッチ)
【上場日】2022年12月20日
【スピーカー】代表取締役社長兼執行役員CEO 秋山 広宣 氏


取締役最高財務責任者 橋本 祐樹 氏
執行役員 IR担当 乾 牧夫 氏

【資料】
事業計画及び成長可能性に関する事項
業績予想

本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。私、秋山より簡単にINFORICHの事業内容、そして成長、今後の進み方を触れさせていただけたらと思います。

MISSION / VISION ~インフォメーションをリッチに~

我々INFORICHに関しましてはこちら(資料、「事業計画及び成長可能性に関する事項」の)P3ページにありますミッション、ビジョンを掲げて展開をしてまいりました。インフォメーションにリッチという造語でINFORICHはスタートをしております。

「次の人、次の世代を想い、行動する社会の循環を創る」をミッション、そして「多様な可能性を見いだし、ボーダーレスな価値を育み世界をつなぐ」、これをビジョンにしてまいりました。

少し、ビジョンを介して、我々の、また私のバックグラウンドに触れさせていただけたらと思っております。

(私は)世界を繋ぐということで、20年間、香港に、20年間は日本、約半分半分で過ごしてまいりました。そんな中で、日本にあって世界にまだないもの、そして世界にあって、まだ日本に届いていないような情報、こういったことを我々INFORICHがブリッジになっていけたらと思い、「ChargeSPOT、チャージスポット」というこのサービスを1点目にスタートをしてまいりました。

「ChargeSPOT」をシェアリングエコノミーの「入口」に

数ページ飛ばしていただきまして、我々「ChargeSPOT」というこのサービスをまず1点目にと申し上げましたが、P6をご覧になっていただけたらと思います。ではなぜ「ChargeSPOT」からスタートしたのか。ここには5Gがもたらすイノベーションの背景にはバッテリーがまだまだ足りない、こういった現状が、また、非常に減りやすい、こういった現状がございます。

そのインフラをしっかり我々の方で展開できるのではないか。こういう信念のもと「ChargeSPOT」をスタートいたしました。また、自然災害の多い日本では48時間無料の貸し出しというものを過去5年間で10回展開をしてまいりました。SDGsの観点においても重要なミッションだというふうに思っております。

また、ユーザーとしましてはワンアプリでUI、UXも、もうしっかりアプリだけで展開をしていける、そういったものであり、さらにその上で、我々のリアルなタッチポイントが非常に重要な、これが本質のビジネスである、それを今、増やしていっている現状というふうにお考えいただけたらと思います。

このリアルなタッチポイントを増やしていくことによって、さらにその上にアップセルのビジネスを展開していく。ここのインフラ、バッテリーが必要であるというインフラの、この現状を使いまして、そして場所をまず確保していく。こういったところに、我々の今エコシステムの作り方、また、グローバルのネットワークの作り方を、拡大をしているところでございます。

今、ご覧いただいているP6のat a glance(ひとめでわかる資料)が、昨年から今年の事業の成長を描いたものでございます。グローバルの数字になっております。ですので月間グローバルで154万回、昨年比で約112%、そして累計台数、この2つにフォーカスさせていただきますとグローバルで約5万台、香港また台湾、そしてタイ、さらには中国の一部、そしてフランスの展開も開始をする予定でございます。香港で借りて日本で返していただく、日本で借りて台湾で返していただく、こういったことも可能でございます。

財務諸表、右側(の図)をご覧になっていただきますと、昨年比300%で前進をしてまいりました。会社概要P7ページは割愛をさせていただきます。

設置先増加でユーザー増、「ChargeSPOT」自体も価値向上

次にP9以降の事業内容に触れさせていただけたらと思います。先ほども少し、なぜ「ChargeSPOT」をスタートしたのかということに触れさせていただきましたが、今84%のシェアを日本国内で誇る「ChargeSPOT」、3万5000台を日本国内で今展開をしております。

P11にございますビジネスモデル、ここも割愛をさせていただきましてP13まで飛ばしていただけたらと思います。こちらは日本で置いてある3万5000台のグラフをご覧になっていただいております。左側をご覧になっていただきますと、1台当たりが、いわゆる台を増やしていくことによって、全体の利用率が高まる、ということはこちら当然なのですが、右側のバッテリースタンド当りのレンタル稼働数というところをご覧になっていただきますと、1台当たりのレンタル件数が伸びていることをご確認いただけると思います。

ここにはfly-wheelエフェクトというものが非常に効果的に回っているというふうに我々の方で分析をしております。台が増えれば、利用者が増えていく。さらに、返せる安心感が増すことによって、さらに1レンタルユーザー当りの利用率も増えていく。このfly-wheelエフェクトが台を増やすごとに今、増えていっている状況をご覧になっていただけていると思います。

そしてP14になります。こちらが今、簡易的に申し上げましfly-wheelエフェクトによる効果でございます。設置台数が増えれば、ユーザーが増えていく。さらに、この右側の表をご覧になっていただきますと、我々バッテリーシェアリングが今現在9割以上の収益、利益となっているわけですが、さらに全てのチャージスポットの台にサイネージがついております。このサイネージの数が増えていくことによりまして、またサイネージに出会う確率、サイネージの価値を上げていくことによって、広告収入、またその他のアップセルを可能としております。

次のページをめくっていただきますと、P16、先ほどの冒頭の補足になりますが、この5年間で10回ほどの48時間無料開放を、地震また停電、自然災害そのたびに展開をしてまいりました。

P17に我々のバッテリーを「買う」ではなく「貸し借り」を、シェアリングというところからSDGsの取り組みも少し明記をさせていただいております。

今後の「飛躍」は、リアルタッチポイント×「サービス拡充」

どの部分で、それでは我々、今後の飛躍を考えているのかということで、P21に移ってまいりたいと思います。我々の今、展開する今後の成長というふうに明記をさせていただいています。1番、2番、3番、4番とございます。1番目にサービスの進化、2番目にソフトウェアの進化、3番目にハードウェアの進化、そして(4番目に)グローバルの展開と、この2点目の一番最後に書いてあります「ゲーミフィケーション」、こちらが今回、親引けにも入っていただきました、ご参画いただきましたAnimoca Brandsさんが入ってきた一つの理由だというふうに考えております。我々のオンラインとオフラインで展開するこのタッチポイントを使ってゲームの展開というのを今後予定していきたいなというふうに思っております。

また、ハードウェアにおきましては一番下に屋外機の展開と書いてありますが、今もう既に自動販売機に備え付けの「ChargeSPOT」、さらには渋谷駅の京王線ですけれども、こちらにも既に券売機になっている「ChargeSPOT」が、もう誕生しております。こういったさまざまな生活インフラに入っていけるように展開をしていくものでございます。

それでは1番から4番の詳細をP22から触れさせていただけたらと思います。

1番目「サービスの進化」という部分では、サブスクリプションモデルをもう既に個人向け、そして法人向けで展開を開始しております。これはいわゆる月額制のものでございまして、そして利用回数を多く含むこういったサブスクリプションモデルを展開しておりまして、法人向けに関しましても今後展開をしていく予定でございます。

2番目に関しましては「ソフトウエアの進化」、11月に「ShareSPOT、シェアスポット」というP23になります、こちらを発表させていただきました。内容といたしましては既にドコモ・バイクシェアさん、そして傘のシェアリングのアイカサさん、こういったシェアリング協会様にもご協力をいただきまして、ご参画をもう既にいただいているオールインワンのアプリでございます。

シェアリングのスーパーアプリ化、これを展開しております。日本国内だけでなく、海外も含め、そしてさらにはカーシェア、スペースシェア、こういったものも今後展開をしていく予定でございます。

次のページをめくっていただきまして、3番目になります「ハードウェアの進化」という部分でございます。ハード分野の進化は既に「ChargeSPOT」はビーコンとソフトウェアビーコンが内蔵されておりまして、この「ChargeSPOT」自体が人流のデータ、さらにはプッシュ通知、こういったことがもう既に大都市で可能となっております。さらには一番右側に触れますと、カメラの設置により、この視認数の可視化ということも今後予定をしております。

また、もう一つ別な観点から3番目のハードウェアの進化でございます。こちらは(執行役員の)乾の方から。

(乾氏)
我々の特に大型台、人流の集まる駅、飛行場とか、そういった主だったところは大型台を選択されているんですけれども、後ろのキャビネットを開けていただくと、かなりデッドスペースがございまして、こちらを使って、結論を申せば、電波を発生するさまざまな機器のコロケーションのこれはスペースになるんじゃないかということで、いろいろ今商談が始まっております。

これも先ほどから秋山が申し上げておりますように、我々のこうバッテリーのレンタルというところだけで十分投資回収ができるというメドを、その基準をクリアしたものだけしか台をもともと設置していないんですけれども、それだけで元を回収する中において、全く新たな不労所得としてですね、全く新しいビジネスが展開していくということで、我々の収益性に対して非常に大きな増幅効果を持つということで、非常に期待をしておるところでございます。

我々5Gということで、大きなテーマ性を持つ銘柄になるというふうに自負をしておりますけれども、まずは5Gになることによって、今でもまあまあ皆さんかなりの頻度で多分充電をされていると思うんですけども、ますます電池の損耗が激しくなるのが5Gなんですよね。それによって直接的な解決策として、我々バッテリーシェアリングをやっていますということなんですけれども、あわせてインフラという観点からも、特に今、屋外の基地局を中心に各社やっているんですが、地下の奥まったところ、これ、特に5Gの電波の特性をお調べになっていただくと分かりますが、非常に直交性が高くて、なかなか壁反射をしない特性の電波がこれから5Gで使われてまいります。

そういったところで4Gのとき以上に、かなりの数で屋内基地局を打たなきゃいけないというニーズを各社が持っている中で、そういったところに我々の大型台がけっこう置いてあるものですから、これ5Gの地域の基地局というインフラの点からも支えていく。2重の意味での5G関連銘柄としての自負があるというところの大きな部分がこちらでございます。

*****

P26ページ最後の4点目になります。我々日本3万5000台、それ以外に香港、そして中国、ここまでが我々自社で展開をしております。台湾、タイ、そして展開が開始予定のフランス、こちらがフランチャイズになっております。

こちら今、日本のみならず、香港、台湾、タイ、こちらも実は8割以上のシェアを、既に市場を取っているという状況でございます。今後展開しますフランチャイズに関しましては、我々co-ブランディングを世界と一緒にするようなイメージでですね、どちらかというと台をご購入いただいて、そしてさらに我々がライセンスフィーとしていただくと、こういう展開を、さらにコロナが今緩和してきた中で、東南アジアをはじめ、中東、ヨーロッパ世界各国で展開をスピードを上げていきたいというふうに考えているものでございます。

最後になりますが、数ページとばしていただき、P30でございます。そんな我々8割というふうに申し上げましたが、まだまだ展開の余地があるというふうに考えるものでございます。こちら日本のTAM(Total Addressable Market)、SOM(Serviceable Obtainable Market)、SAM(Serviceable Addressable Market)をご覧になっていただいておりますが、現在の、左下の黄色いところの数字47.8万人、今現在でございますが、細かく分解しましたこのSOM 1161万人に向けても、まだまだ数%のマーケットであるというふうに考えておりますので、今後さらに台を増やしていきながら、ここのSOMに向かって展開を、また皆さんの借りやすい状況をつくり上げていきたいというふうに思っております。

P32になります。こちらは補足資料となりますが、先ほど8割と申し上げましたが、日本国内の他社様との比較のページとなります。以上をもって簡単な我々の「ChargeSPOT」の概要、サービス概要とINFORICH今後の展開を説明させていただきました。ありがとうございます。

Q1:営業キャッシュフローの見通しについてお聞かせください。

業績予想、来期以降はまだ開示していない状況ですので、直接的な開示は難しい状況ではございますが、しっかりと営業キャッシュを稼げるような中期的には企業になっていきたいと考えております。

Q2:バッテリーの耐用年数はどれくらいですか?

我々がレンタルに供しているバッテリーですけれども、年数というよりも工場出荷ベースの指標として650回の充放電に耐える設計になっています。我々今1バッテリーレンタル当たりの売上が基本的に360円になっていますので、7回から8回で元を取ってしまうということになっています。バッテリーの調達単価そのものは2600円ですので。ですから7回目あるいは8回目から600数十回まで真水の利益が上がるという体制になっていますので、これが一度スケールしてから我々の収益性の一つの蓋然性ということで見ていただければと思います。会計上は3年の減価償却というのは、そうですね。

Q3:ターゲットマーケティングについて。カメラの設置ですとか、画像認識ですとか、そういったところが書いてあったと思うんですが、これは将来的にはOne to Oneマーケティング的なことを想定されているんでしょうか?

そうですね。将来的には、その機能を利用した先のサービスの提供ということは、視野に入れて考えてはおります。まず直近としましては、まずそこの実証実験という段階で進んでおります。

Q4:かなり細かく広告を表示できる、ユーザー属性、One to Oneになりますと個人情報保護とかの絡みもあるかと思いますがプライバシーとかそのあたりはどうお考えですか?

今使っております例えばビーコンを含めまして、基本的には自社保有のデータというものが、ない状況でございます。ですので、しっかりその国、また我々もグローバルに展開しておりますために、その国その国に合わせたニーズと、あとはルール、規制ということをしっかり準じながら、展開と、またできる限りのサービスの向上を考えている次第でございます。

Q5:黒字化の条件は?

(橋本氏)
これも非常に考え方が難しくて、設置台数が何台の時にどれぐらい稼働率が出ているか次第で割と、たとえば、すごくいっぱい設置台数があると低い稼働率でもいいし、すごく少ない設置台数であれば高い稼働率が必要でというところで、順調に設置台数を増やしていきながら、そのタイミングで黒字化を迎えるみたいな形になりますので、その時点の具体的な数字はなかなか難しい状況でございますが、しっかり黒字化に向かって拡大をしてまいりたいと思っております。

(乾氏)
ひとつ補足しますと、いわゆる収益のたてつけとしては毎回毎回新しいものを作って、毎回毎回売るという、製造型じゃなくて、どちらかというと、携帯キャリアさんに近いサブスクライクなサービスですので、一度これ習慣化すると同じ方がどんどんどんどん使っていくと、認知が広がっていくとともに、どんどんどんどんユーザーが増えていくという状況ですので、ある一定の累計稼働ユーザー数と、まさに橋下が申し上げた、それを支える一定の稼働台数となったあるタイミングで黒字化を自然としていく。そこから先は損益分岐点を超えてしまったら、そこから設備産業的な特質を持っていますので、そこもこれから上場企業として色々ご診断いただく中で見ていただければというふうに思います。

Q6:1台当たりの稼働率が増える仕組みを、もうちょっと詳しく教えていただきたい。

(乾氏)
先ほどの台数と稼働率のところはP13にございます。非常に面白いのは、台数が増えれば増えるほど、需要が一定であれば、1台当たりの稼働率って何か下がりそうなものなんですけど、この右が示してますのは、実は全ての累計台数1台当たりの稼働が上がっているということなんですね。

我々のようなサービスにおいて、幾つか大切な点があるんですけど、一番大切な点の一つが「返却安心感」なんです。わかりやすい例で説明すると、いま忘年会で年末になってきてますけど今日の6時台に皆さん、仕事がはけます、渋谷、銀座、六本木といったあたりでですね、我々の大型台に出くわすと、そこでちょうどバッテリーが15%しかない、今日帰りが遅くなる、どうしようということで、まさにピンチ、ニーズがある、で、借りようと思う前に、必ず皆さん胸を去来する疑問があります。その方が、例えばお住まいが千葉の市川だったとします。で、俺、市川に今日の夜、終電で戻るんだけれども、そこで返却できる台あったっけ?と絶対に自問自答されます。その時に絶対安心して、そこに返せるところがあるわという答えが出ない場合は借りてくれないんですね。これが設置粒度という問題です。

ですから、設置台数をどんどん、で、ただ、これは我々ひとつの見っけもので、その時に商いはないんだけども、その方が、では週末に自分の駅周辺を見た時、僕たちの台を見たことで、サービスをいったん認知してくれたんです。足りなかったけど。その上で、自分の家の周りに、あそこのセブンイレブン、TSUTAYAで置いてあるわ同じ台がと分かってくる。そうすると次に同じ問題、同じような事象が起こった時に借りてくれるんですね。ですから、返却安心感を育てるには、どうしても一定の設置粒度というものを、その方、その方の生活圏はもちろん違うんですけれども、設置台数はある意味、これは場所取り合戦なんです。

我々を見ていただくと分かりますけれども、非常に日本を代表するインフラのブランドさんのところにかなり強い形で置かせてもらってますので、これを取ってさえしまえば、この安心感に対して他の方はなかなか入ってこれない。これが他社の参入障壁の高さになってくるんですけども。ということです。ですから、返却安心感をどんどん、だから台数を増えれば増えるほど既存の設置台を含めて稼働がどんどん上がるという状況。で、これは当面の間は続くと思っています。ですから当面、我々は設置台数をこれくらい増やしていくというのが、すなわち我々の売り上げ、そして利益を早く招来するということです。

***

もうひとつ、補足をいたしますと、いま乾が申し上げましたブランド様、我々の設置パートナー様ですが、大半が実はエクスクルーシブで我々の台を置かせて頂いているところでございます。ですので、設置粒度プラス、エクスクルーシビティ(独占権)、この2つがいわゆるユーザーにとってのエコシステムを安定させ、そして利用の促進につながっていくというふうにも考えております。

Q7:競合について。国内では強力なパートナーがいることは理解したが、海外はどうか?そもそも需要はどうなのか?

おっしゃるとおり、実は我々先ほど冒頭INFORICHの目的にも触れさせていただきましたが、日本にないものを日本に持ってきて、ある意味ではタイムマシーンビジネスだと思っています。今回この商材、サービスに関しましては2015年から、早くから中国では展開をしていたものでございます。(私が)香港で目にしまして、2018年に日本に持ってきて展開を日本初ということで展開を実は開始をしております。ただ、我々メイドバイジャパン、日本でブラッシュアップをすることが我々INFORICHの価値だと思っておりますので、そこにサイネージをつけましたり、例えばビーコンをつけたり、こういったものは実は中国のものには一切展開されていないものでございます。

そこに差をつけてグローバルに展開していくわけですが、ご質問いただきました点、そういった意味では、いろいろなプレーヤーが海外にもおります。ただ、なぜ我々がその香港でさえ8割に近い、この市場を取れているかと申し上げますと、中国の一部なわけですけれども、そこには、必要とするグローバルに展開をするに当たって、必要とするライセンスをしっかり我々が保有をしている、そういうふうに御理解いただけたらと思います。ですので、他社様の、けっこう中国で展開されているプレーヤーの中では、そのグローバルの水準に達するライセンスということを満たしていない会社様もいるということから、グローバルに展開ができる、そういったある意味ライセンスによる参入障壁の高さをつくって、グローバルに今展開できている背景があるというところが、我々のコンペティター、グローバルにご覧になっていただいても大きな違いというふうに御理解いただけたら。

(乾氏)
このライセンスというのは具体的にはバッテリーの仕様にまつわるものなので、ちょっと見ていただければわかると思いますけど、その仕様に達してないと展開ができないんですね。あるメーカーさんの、その何て言うかルールがありございまして、それのライセンスを持っていない会社様が割とグローバルで時々散見されるんですけれども、彼らが自分たちの自国市場以外に展開していく上で、それが足かせになっています。我々最初から世界で使えるバッテリーとしてのライセンスを全て具備しているというところが一つ。

***

我々バッテリーの容量が5000アンペアになっておりますのも、飛行機に持ち込んでいただくのは1万アンペア以上ですと持ち込めないということもありまして、飛行機の機内にも持ち込みいただけるこういったことになっております。

Q8:業績予想のところ。あるタイミングで収益化するとのことだが、そのタイミングなどをもう少し、投資家に共有していただきたい。

Q9:話には出てこなかったが資料には記載があるはなし、P20に「新規事業の創出」とあるが、これを詳しく。

何か我々に投資をするべきなんじゃないか、ということでいきますと、広く申し上げますと、次の質問にもつながってくるんですが、我々本当に1つ目のバッテリーというもので場所を、何て言うんでしょうか、プライムロケーションを獲得していくというふうに先ほど申し上げましたが、やはりもうひとつはこのインフラ作りという部分でございます。

触れていただきました、ちょっと2番目と3番目(2つの質問)を、少し混ぜながらお話しさせていただければですが、まさにもう既に発表をさせていただいております、東京都の南大沢市とかでもスマートシティーということで構想に入れていただきまして、いま実証実験で展開をスタートしております。

こういった、先ほど券売機モデルにもなっているというふうにお伝えさせていただきましたが、こういったさまざまな、もう既に存在しているサードパーティーのインフラの場所をお借りして、皆さんが使いやすい、バッテリーがなくなっても使いやすい、こういった場所を町中に増やしていこうということが、このスマートシティーに関わる我々のポジションだというふうに思っております。

そこに場所を確保することによってサイネージを持つわけですけれども、またビーコンでプッシュ通知も可能になってきますと、そういったもろもろの、いわゆるアップセルのものが、また、スマートシティーをひとつより良くサポートできる、そういった存在になっていくというふうに考えております。

我々が1点目のグローバルのところにもかかわってくるんですが、そういった意味では生活の隅々まで入っていける、このバッテリーを基点にして入っていけるINFORICHであるということと、さらには日本のみならず、もう既に海外を展開、そしてシェアもしっかりとっている、こういう会社として日本発の世界に通じるひとつ企業として御認識いただいて投資をお考えいただけたらいいのかなというふうに思っております。

(乾氏)
あと、スマートシティーに限らないんですけれども、このビジネスというのは、外部経済依存性が非常に高いんですね。ですから、例えばあるスマートシティーで、そこだけで貸し借りできるものがあっても皆さん便利じゃないんですよ。だって、後で別のところに帰るんだから。さっき言ったようなインフラをつくるということはものすごく大事なんですね。ですから、各一個一個の場所で置くかどうかっていうその競り合いになった時に、そのブランドさんは、そこだけじゃなくて、これ以外でどれだけ貸し借りできる場所があるんですかって、当然これが大きな、むしろ土俵の判断になるんです。そこを越えられるためのある程度一定の台数をウチは置ききってしまっているので、この外部経済依存性というのは、皆さん貸し借りする立場からするとシェアリングってまさにそこなので、そこで言うともう実情、もうオセロの四隅は取ってしまったのかなという状況です。

黒字化のタイミングはちょっと申し訳ないのであれなんですけども、このタイミングで我々が上場しているというところはちょっと自信があるからしているというところでご理解いただければと思います。いろんな意味で、ですね。

Q10:黒字化の目処は言えないということですが、社長のお考えはしっかり発信した方がいい。その辺を改めて、いかがでしょうか。

そうですね。乾が今触れました通りですけれども、我々もコロナがですね、非常に緩和をしてきて町中に人が出ることが多くなってまいりました。それのみならずインバウンドに関しましてもご覧いただいている通りですね、だいぶ日本にも足を運ぶ方々が増えてきております。こういったことが、我々の今、足元を非常に強くしているきっかけになっていることはご推測いただけるかなというふうに思います。

その意味では「遠い将来」というよりは、しっかり事業、実業として利益を出していく。そういう体制に早々になっていきたいというふうに考えている次第でございます。

Q11:(黒字化について)早々にというのは2、3、年内ということですか?

(橋本氏)
そうですね。5年まではかからないと思います。

Q12:株主還元の方針について教えてください。

まずは、やはり今の黒字化にも関係してまいりますが、しっかりそこを達成した暁にですね、今現在考えていない状況ですが、達成した暁にはしっかり株主様の還元も今後検討していきたいというふうに思っている次第でございます。

Q13:今は内部留保というか成長投資を優先していく?

おっしゃるとおりでございます。

Q14:この時期に上場した理由というのを、改めて。

我々本当に3年前からですね、ここをひとつのマイルストーンとして、ここでIPOをしたいというので一丸となって展開を、香港チームが今日も来ていましたが、広州のチームと日本のチームとやってまいりました。さまざま、市場とか、という観点からもありますが、まずは我々が目指したゴールを、マイルストーンをしっかり達成していく。そして先ほどとも若干重複しますが、やはり今、足元のビジネスに自信があるということを社内でもみんなで再確認をしまして、そして今回の上場に至ったと。そしてここからが本当に大事な我々の姿勢、そして実績かという風に考えて前進していきたいというふうに思っております。

(乾氏)
この時期を選んで上場したわけじゃなくて、もともともう1年半前から決まっていた日程なので、それを変えなかったということが正しいので。この市場環境をわざわざ狙って上場しているわけではなくて、予定を変更せずに。

ただ、それだけの、多分市場での評価を問えるだけの財務とファンダメンタルズ、特に5Gの、かなり私ども市場のテーマ性っていうのが来年かなり風吹くと思っていますので、そのタイミングで上場企業でないのが余りにももったいないと思っております。はいということで。想定通りに来ているということです。

Q15:今回は旧臨時報告書方式で海外に出られたということだが、海外機関投資家、どんなところが参加してきたのか?オファリングサイズが小さいと入りづらいというのはあるとは思うが。

(橋本氏)
いわゆる著名なロング投資家と言われるところも一部いただいておりますし、結構、海外は比率でいうと6割、国内4割、入っていただいている状況でございます。

***

おっしゃっていただいたように、我々も今回ちっちゃい、非常に少ない新株の発行になったわけですが、そういう中では非常に良い、ロングオンリーの投資家様もお迎えできたのかなというふうに自負をしております。

(乾氏)
見ていただくとルールがあるんですけど、最低、出さなきゃいけない発行数しか出してないので、黒字化のタイミングとかいろいろ聞かれる中であれなんですけど、我々が結構赤字がずっととてつもなく続く業態であれば、このぐらいの資金調達だと多分結構きついはずなんですけど、逆にこれくらいの資金調達でも僕らの成長の余り邪魔にならないぐらい財務的なところについて、我々の中の自信があるという表れとしても見ていただければというふうに思います。

Q16:「ChargeSPOT」の電気代は設置先がもつ?

おっしゃる通りです。基本的には我々のサイネージ、あれは6分間で1周をしているんですが、そのうちの2分間を設置先様に自由にお使いくださいというようなコンセプトになっております。ですので、設置先様としましてはバッテリーを借りに来てついで買いをする方々もいらっしゃる、さらにはサイネージとしてもご利用いただけるという側面から設置をいただいている方々も少なくございません。その上で、電気代はお支払いいただいているという我々の方では一切負担しておりません

Q17:バッテリーのロストはあるのか?

(橋本氏)
5日間経ちますと違約金と呼びまして超過料金をいただいているんですけれども、実際に発生しているのが大体1%から2%、多くても2%弱くらいで、かつ、違約金をお支払いいただいても、その後にけっこう半分ぐらいの方が返していただいているので、今言った数字の半分ぐらいが実際に、本当に返されなくなるようなバッテリーと捉えていただければと思います。

Q18:国によって使い方に違いはあるのか?

(橋本氏)
習慣化していてかつ粒度が高まると、すごく短時間でも、なんて言うんですかね、短時間でその場で返すのが増えてきます。要は、そこでとりあえず20分ぐらいだけ充電しちゃって、もう次また行ったところにあるからいいやというような短時間化というのが見られる傾向にあります。

Q18:そうするとバッテリーの使い方というか、スマホの使い方自体、行動変容を起こしている、そういった側面もありますか?

(乾氏)
いや、割とG7型、都市型、いろいろごめんなさい長くなっちゃうといけないんですけど、例えばたぶん車社会には向かないんですよね。車社会だったらどこへ行っても完全に充電できるからっていうことなので、まさに日本のような皆さんの車の所有率は高いけど、車で通勤通学している人はほとんどいなくて、電車通勤通学、で治安がいいっていうのもあるんだけど、仕事がはねて、あるいは学校が終わってからの放課後で皆さん帰ってくる時間がけっこう遅い国民性です。中高生が時々赤坂とか六本木っていうところで、例えば地下鉄に制服を着て乗っていて、8時9時に夜に、ビックリされる外国人が多いんですけど、今もたぶん終わってから、放課後の後に部活があったり、塾通いがあったり、治安がいいというのもあると思うんですけど、結局、壁から離れてから帰宅するまでの時間が非常に長いんですね、日常的に。サラリーマンの方ももちろん接待だとか、いろんなことがあって、コロナで一回水が差しましたけど。こういうノマディック(遊牧する)な時間帯にものすごく充電が足りなくなるので、そこの部分がある国っていうのは非常に、単純に大きなニーズがあって、そんなに極端な差はないですね。

もう一つあるのが、ただ、スマホのエージングという問題が実はあって。スマホって実は2年経つと一気に充電効率が悪くなっちゃうんです。スマホを長く使う傾向がある国はこのバッテリーの使う人数が高いというのはわかっています。で、我が国の方も実は構造的なんですけれども、どんどん年々スマホの値段が上がってきて、いま販売奨励金を各社が出せなくなったから今17万円、18万円とかするiPhoneがですね。皆さん2、3年に一度買い替えができなくなって、いま買い替えサイクル伸びてます。これも我々のようなバッテリー需要を非常に大きく牽引している構造要件ですので、この辺の部分も国によって結構違いがあるかなというところです。

Q19:今日買い気配で始まった。投資家の引き合い、どう見ているか?

本当に今の状況を見て身が引き締まる思いでございます。我々先ほど来、足元に自信があるというふうにお伝えいたしましたが、しっかり市場での株主様のご期待を裏切ることなく、しっかり我々も油断なく前進を、まずは明日を迎えていきたいなというふうに思っております。

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