NTT(9432・P)が反発、東証プライムで出来高トップの人気となった。27日のレポートでSMBC日興証券が投資判断を「2」→「1」、目標株価を155円→210円に引き上げたことが手掛かりとなった。
同証券では同社が公開買い付けによりNTTデータG(9613・P、監理)の完全子会社化に踏み切ったことを「NTTを変える大きな転換点」であると高く評価。この完全子会社化により、NTTは今後、日本の通信事業からのキャッシュフローや、情報通信分野で世界屈指の研究開発力を生かし、グローバルをリードするICT/ITサービス企業として成長し、それにふさわしい株価評価がなされるとみる。ソフトバンクG(9984・P)が日本の通信サービス事業からのキャッシュフローを基に、グローバルでのポジションを拡大させたように、NTTも数年後には世界を席巻する存在として成長期待を高めている可能性があると考えているという。
一方、当面の懸念材料としてはNTTドコモの業績を挙げている。ただ、ドコモ、KDDI(9433・P)は実質的な値上げを発表済みで、ソフトバンク(9434・P)も続く可能性があると指摘。この傾向が定着すればドコモの業績を好転させる要因になり得るとみている。(M)