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コラム2023年3月22日

【本日のマーケット】3月22日(水)

3月22(水)のマーケット                                                                   

3月21日の米国株式市場は続伸。イエレン財務長官が全米銀行協会の講演で、破綻した2銀行の保証対象外の預金の保護、連邦準備制度の下での新たな流動性供給など、最近政府が取った措置は「預金者が預け入れたお金や銀行システムの安全確保に必要な措置を講じるという断固たるコミットメントを示している」と説明した。そして、「中小金融機関で預金の流出が発生し、他に波及する恐れがある場合、同様の措置が正当化される可能性がある」と述べた。そのほか、サブプライムローン問題で多くの銀行がストレスにさらされた2008~09年の世界金融危機と現在の状況は「全く異なる」と指摘し、「現在の金融システムは15年前と比べて格段に強固になっている」と発言した。これを受けて、ファースト・リパブリック・バンクが急反発し、バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースなどの金融株が買われた。NYダウは前日比316ドル(0.98%)高の32,560ドル。ナスダックではテラスやメタ・プラットフォームズ、アマゾンが高い。NASDAQ総合指数は前日比184ポイント(1.58%)高の11,860。S&P500指数は前日比51ポイント(1.30%)高の4,002。

イエレン米財務長官がより強力な預金者保護の可能性を示唆したため混乱が沈静化に向かうと期待された。WBCによる世相の明るさも支援材料となり東証プライム市場はほぼ全面高。金融不安の後退でメガバンクが買われ、証券とノンバンクも高い。レーザーテックや東京エレク、キーエンスが上昇し、海運も反発。全固体電池のマクセルは利食い売りで反落し、富士通ゼネラルはニーベが買収検討取りやめで下落。新光電工は業績下方修正で売られた。

スタンダード市場では、太陽光発電関連のAbalanceが再び買われ、直近新規公開株のアルファパーチェスが高い。インド出身のエンジニアの仲介を開始したJTPが大幅高。WBCを受け、大谷工業は一時1万円を付けたが、その後は売られ、4日続落。アクセスグループが安い。

グロース市場では、ラバブルマーケがタイのDTK ADを子会社化で急騰。HOUSEIはAIによる機器の寿命予測で特許を取得しストップ高。ELEMENTSは子会社がデジタル庁などとデジタル本人確認ガイドラインを策定しストップ高。一方、ウェルプレイドは大幅続落。

チャート上では、上下に短いヒゲを伴う陽線。200日移動平均線(2万7,363円)を上抜けて、一時は2万7,500円台まで上昇。一目均衡表の雲抜けも達成したことで、今後上昇トレンドが明確になることが期待される。

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IPO再開! 3月案件の見どころ、勘どころ
日本証券新聞3月23日(木)紙面1面TOP記事掲載

カバー 注目度↑↑ ライバルのANYCOLORが援護射撃

1カ月の空白期を経て22日、IPOマーケットが再開。3月IPO第1号のSHINKO(7120・S)は公開価格を2.2%上回る2,250円で初値を付けた。上場前日(20日)にはバイオベンチャーのノイルイミューン・バイオテックが株式市場動向などを理由に上場延期を発表し、嫌なムードも出ていたが、“露払い”の役目をなんとかこなした形となった。

ノイルイミューンの上場延期に関しては、市場関係者から「日本のバイオ株で大化けした事例は乏しく、投資リスクの大きい業態。市場環境が良ければいいが、SVB破綻やクレディ・スイス問題でここ1、2週間で急速に市場環境が変化し、リスク許容度が低下した。ノイルイミューンは大型案件(資金吸収額72億円)だけに需要が一定水準に達しなかったのだろう。その他にも需要懸念銘柄は若干あるものの、22日は銀行株が持ち直したことから予定通り上場してくるのでは」との見方が聞かれる。

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今日の市況概況
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3月22日(水)☆[概況/大引け]

米財務長官のより強力な預金者保護の可能性示唆を好感。金融株を中心にほぼ全面高

大引けの日経平均は520円高の2万7,466円、TOPIXは33ポイント高の1,962ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,704、下落銘柄数は111。出来高は12億5,179万株、売買代金は2兆9,372億円。
イエレン米財務長官がより強力な預金者保護の可能性を示唆したため混乱が沈静化に向かうと期待された。

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