TOP  NSJショートライブ  速報・市況  ☆[概況/大引け] イスラエルのイラン攻撃報道でほぼ全面安。ロイターは爆発音は防空システムが作動と報じたが不安心理は払拭されず
速報・市況2024年4月19日

☆[概況/大引け] イスラエルのイラン攻撃報道でほぼ全面安。ロイターは爆発音は防空システムが作動と報じたが不安心理は払拭されず

大引けの日経平均は1,011円安の3万7,068円、TOPIXは51ポイント安の2,626ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は86、下落銘柄数は1,554。出来高は21億6,875万株、売買代金は5兆4,658億円。
日経平均は一時1,346円安の3万6,733円となった。
台湾のTSMCが2024年の半導体市場の見通しを下方修正し、半導体関連株が大きく売られたことに加えて、イスラエルがイランに対してミサイル攻撃を行い、空港などの軍事施設のほか、核施設周辺で爆発があったとの現地報道もあったため、日経平均は下げ幅を拡大した。
ただ、核関連施設への被害は出ていないと報じられたため、後場はやや下げ幅を縮めた。
ロイターは、イラン政府当局者が、爆発音は防空システムが作動したことによるもので、ミサイル攻撃はないと語ったことを伝えたが、今後も攻撃リスクが続くことが警戒されているため、相場は反応薄だった。

なお、ウォールストリート・ジャーナルは、バイデン政権がイスラエルのネタニヤフ首相に対し、イスラエルとサウジアラビアとの国交正常化と引き換えに、パレスチナ国家樹立に向けた協議を受け入れるよう求めていると報じた。米国側には昨年3月にサウジとイランの国交正常化合意を仲介した中国の地域での影響力を削ぎたい狙いもあるという。
こちらも、米国が働き掛けても、イスラエルのパレスチナに対する強硬姿勢は変わらないと受け止められている模様。

TSMCでは、2024年のメモリーを除く半導体業界全体の生産について従来予想の「10%以上の伸び」を「10%の伸び」に引き下げた。スマホ、パソコンの回復が緩やかで、車載向けが増加見通しから減少見通しに変更した。AI関連需要の強さは強調したが、東証プライム市場では半導体関連が大きく売られ、レーザーテックや東京エレク、ディスコ、TOWAの下げが目立った。
いなげやは完全子会社化の株式交換比率にプレミアムが付かなかったため大幅安となった。
一方、さくらインターネットは経済産業省が人工知能(AI)を開発する際に使うスーパーコンピューターの整備で501億円の補助金を出すことで急騰した。
データセンター用空調システムの高砂熱学が最高値を更新した。
データセンター向けにH形鋼の需要も底堅いという見方から東京製鉄(5423)が続伸となった。

業種別下落率上位は電機、機械、金属、精密、証券で、上昇は鉱業、海運、医薬品。(W)

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