TOP  NSJショートライブ  速報・市況  ☆[概況/大引け] クレディ・スイスの経営不安で金融株が売られ、鉄鋼や非鉄、海運、商社も安い。情報通信と半導体関連は上昇
速報・市況2023年3月16日

☆[概況/大引け] クレディ・スイスの経営不安で金融株が売られ、鉄鋼や非鉄、海運、商社も安い。情報通信と半導体関連は上昇

大引けの日経平均は218円安の2万7,010円、TOPIXは23ポイント安の1,937ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は218、下落銘柄数は1,582。出来高は16億5,488万株、売買代金は3兆5,488億円。
米国の銀行破綻に続き、クレディ・スイスは、昨年出資した筆頭株主のサウジ国立銀行が追加出資を否定したと報じられたことで急落し、金融株への売りが再燃した。
日経平均は朝方、596円安の2万6,632円まで下落したが、クレディ・スイスがスイス国立銀行の資金供給策を使って最大500億スイスフラン(約7兆1,000億円)を調達する用意があると発表したことを受けて、下げ幅を縮めた。
だが、米国中小銀行もクレディ・スイスも預金減少による業績悪化懸念が強まることや、銀行の融資基準厳格化と信用収縮による世界景気の悪化が警戒されたため、日経平均は2万7,000円の水準では戻りが抑制された。
銀行株に加えて、世界景気悪化懸念で鉄鋼株と非鉄株、海運株、商社株が売られた。
一方、為替や海外金利などの影響が相対的に少ないNTTやZHDは買われた。NTT(9432)の場合は光技術を使った高速大容量の通信基盤の「IOWN(アイオン)」の第1弾の商用化販売を開始したことも材料視された。光信号を電気信号に変えることなく伝送するだけでなく、メモリ(記憶)や演算も光で実施することを最終目標にしていて、電力消費量を100分の1に削減することを目指しているため、日本で原発を減らせると期待されている。
韓国の大統領が来日し、岸田首相と会談するが、韓国経済を支える半導体産業を巡り、日本に対して協力を要請すると見られていることから、レーザーテックやアドバンテストが上昇した。

業種別下落率上位は鉄鋼、保険、鉱業、非鉄、銀行で、上昇は情報通信。(W)

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