TOP  NSJショートライブ  速報・市況  ☆[概況/大引け] 小幅だが3日続伸。鉄鋼とチタン関連が高く、日韓正常化期待でステラケミファが上昇
速報・市況2023年3月7日

☆[概況/大引け] 小幅だが3日続伸。鉄鋼とチタン関連が高く、日韓正常化期待でステラケミファが上昇

大引けの日経平均は71円高の2万8,309円、TOPIXは8ポイント高の2,044ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,248、下落銘柄数は494。出来高は11億2,720万株、売買代金は2兆7,872億円。
今晩の米国でFRB議長による半期に一度の金融政策報告に関する議会証言を前に、日経平均は上値追いが控えられたが、小幅ながら3日続伸と小じっかりだった。
日本製鉄が5日続伸となり、神戸製鋼は大和証券が鉄鋼・電力事業を中心とした実質増益・増配の方向感を評価し、レーティングを「3(=中立)」→「2(=アウトパフォーム)」に引き上げたため、昨年来高値を更新した。
東邦チタニウムは米国の大手展伸材メーカーと進めていたスポンジチタンの2023年輸出価格交渉がドル建てで前年比20%程度の引き上げで決着し、国内向けも値上げを目指すと報じられ、急騰した。
韓国政府が6日に「元徴用工」訴訟問題を巡り、韓国の財団が被告の日本企業の賠償金相当額を支払う解決策を発表した。
韓国政府の発表を歓迎した日本政府は、韓国向け輸出管理の厳格化を解除する調整に入ったため、ステラケミファ(4109)が買われた。
半導体の製造工程における洗浄やエッチング用の薬液などのフッ素化合物を手掛けているステラケミファは、2019年7月に発動された日韓における輸出手続き厳格化の対象となった模様で、2020年4~6月期に2万1,671トンだったステラケミファの半導体・液晶向け高純度フッ酸の出荷量が7~9月期には4~6月期比6,759トン減の1万4,912トンと大きく減少した経緯があるため、輸出正常化による巻き返しが期待された。
東京都が電気自動車(EV)充電器の増設に本腰を入れると報じられ、東光高岳が物色された。
一方、レーザーテックが売られ、SMCはクレディ・スイスの格下げで下落した。SMCについて、短期的には中国での需要回復への期待や23年3月までに実施予定の自社株買いによる株価押上げ要因があり、株価の上昇余地は残るとみるが、さらなる材料に欠ける状態が続くと予想している。
JAXAがH3ロケットを発射したが、2段目のエンジンが着火せず、搭載した地球観測衛星「だいち3号」を予定の軌道に打ち上げられず、失敗した。セックは科学衛星搭載エンベデッドシステムなどを手掛けているため、宇宙関連として売られた。

業種別上昇率上位は鉱業、鉄鋼、銀行、石油、非鉄で、下落は海運、紙パルプ、不動産、食品、電機。(W)

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