4月8日（水）のマーケット                                                                   

安倍首相は「緊急事態宣言」を発令。併せて事業規模で総額108兆円となる、緊急
経済対策を打ち出しました。日経平均は一時、219円安の1万8,730円まで反落する
場面が見られましたが、1万9,000円処での推移が続き、後場からは海外勢の先物の
買戻しが入り上昇を後押し。大引けは403円高と4日連続で大幅続伸となりました。

「緊急事態宣言」発令による悪材料出尽くしから、先行して急落を演じていた空運
や陸運を中心に買われ、ファーストリテイリングは大幅上昇で、1銘柄で日経平均を
120円程押し上げました。

日経平均は2日連続で25日移動平均線をクリアしており、連日の上昇でチャートは
底練りから下値切り上げの様相。5日移動平均線が上昇し、収れんして来ている25日
線を突き抜けるのも時間の問題となっています。終値で一目均衡表の基準線の上に
位置するのは2月20日以来。その時の終値は2万3,479円です。

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【鈴木一之 マーケットレポート】                                                                                                   
日本証券新聞4月9日（木）紙面1面記事掲載

・“パンデミック相場” 上場企業の決算が焦点に

鈴木一之です。米国の3月の雇用統計はやはりショッキングな結果でした。
就業者数は前月から▼70万人も減って、失業率は3.5%から4.4%に大きく跳ね上がり
ました。新型コロナウイルスの影響でニューヨーク市がロックダウンされたため、
外食・サービス産業を中心に解雇が広がっています。

失業率や雇用者数の伸びをグラフで描くと、それまでの方向性からどちらも大きく
屈折します。あまりに急激な経済の環境変化が米国のみならず世界中で起こっており、
そのショックが端的に表れています。

日本でも3月の消費者態度指数は30.9にまで下がっています(2人以上の世帯)。
低下幅は過去最大に達しています。この結果を受けて内閣府は「足踏みがみられる」
から「悪化している」に3月も判断を引き下げました。

世界の航空事情も厳しさを増しています。航空会社の国際団体:IATAが発表した世界
の航空旅客需要は2月、前年比で▼14%も減少しました。これはニューヨークで同時
多発テロ事件が起きた2001年9月以来の低下幅です。

「9.11」と同等のリーマン・ショック級の激しい落ち込みが世界経済に押し寄せて
います。そのほとんどが新型肺炎の感染を止めるための「社会的距離」を確保する
ための政策によってもたらされています。

・・・続きは紙面・Digital版で！

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今日の市況概況
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4月8日（水）☆[概況/大引け]
緊急事態宣言で米仏のような底入れが期待され後場上昇。                                                       
空運、電鉄、居酒屋は悪材料出尽くしで高い

大引けの日経平均は19,353.24円の403.06円高、TOPIXは1,425.47ポイントの22.26
ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は1,634、値下がり銘柄数は478。
出来高は16億8,156万株、売買代金は2兆8,114億円。
緊急事態宣言によるGDPの押し下げ効果は10兆円(GDPの1.8％)という推計や、108兆円
という巨額の緊急経済対策も昨年度の補正予算と納税・社会保険料猶予を含めている
ことで事業規模がカサ上げされていると批判され、朝方の日経平均は18,730円(219円安)
まで売られた。

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