5月20日（木）のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場でNYダウは3日続落。中国銀行業協会が金融機関に対してビットコインなど仮想通貨の関連業務を禁じる通知を出したため、ビットコインが急落。だが、アトランタ地区連銀のボスティック総裁が暗号資産(仮想通貨)の急落について、「現在はボラティリティーが高いが規模は大きくなく、システミックな影響が及ぶ状態にはない」と述べたため、ビットコインは下げ幅を縮めた。リスクオフからNYダウも一時586ドルの急落となる場面も見られたが、終盤にかけて下げ幅を縮小。NYダウは164ドル（0.48%）安の33,896ドル。ナスダックも終盤下げ渋り。ビットコイン関連のテスラとコインベースは売られたが、AMDは自社株買いを発表したことで買われ、アプライド・マテリアルズも高い。ナスダック総合指数は前日比3ポイント(0.03％)安の13,299ポイント。S＆P500指数は前日比12ポイント(0.29％)安の4,115。

本日の東京市場は、ビットコイン急落やNY市場の下落を受けて続落でのスタート。しかしながら、寄付き直後の222円安の2万7,821円を安値に切り返し、2万8,000円を挟んでの値動き。終日、確りとした値動きとなり、東証1部の値上がり銘柄数は1,385と、値下がり銘柄数の703を大きく上回った。大引けの日経平均は53円高の2万8,098円。売買代金は2兆1,734億円。TOPIXは0.6ポイント高の1,895ポイント。

新興市場は3日続伸。JASDAQでは、半導体関連のテセックが急騰。シスロケは中期経営計画を好感し買われた。一方で、クルーズとマクドナルドは軟調。マザーズでは、ブロードマインドが東証から日々公表銘柄の指定を解除され急騰。Fringe81は、Sansanへの優先株発行と社名変更を材料視されストップ高。QDレーザはレーザーアイウェアの販売計画が注目され続伸。対して、GNIは大幅反落。交換できるくんは7日続落。

チャート上では、安寄りからの陽線となり、連日で5日移動平均線（2万8,090円）を上回った。

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【「株主提案」銘柄に見直しの機】
日本証券新聞5月21日（金）紙面1面TOP記事掲載

27日株主総会控えのワキタが高値 米国ではエクソンも…

神経質な値動きのもと日経平均は結局53.80円高。前夜(19日)のニューヨークダウが朝方586.86ドル安まであって、引けは164.62ドル安。ひとまず「ビットコインショック」を消化した格好となったが、市場全体は様子見ムードに覆われたままだ。そうしたなか、一部で注目を集めたのが、来週27日に株主総会を控えたワキタ(8125)の連日の高値追いだ。アクティビストのストラテジックキャピタルが株主提案を行っている銘柄だが、同社の株主提案先銘柄では、極東貿易(8093)も高値更新。こちらは、大幅増配を発表した10日の決算発表後の上昇率が58.7%に達してきた。