2月29日（木）のマーケット 
2月28日の米国株式市場でNYダウは3日続落。第4四半期の実質GDP改定値は年率換算で前期比3.2％増と、速報値の3.3％増からやや下方改定された。ユナイテッドヘルスやスノーフレイクが売られ、ボーイングは買われた。NYダウは前日比23ドル(0.06％)安の38,949ドル。ナスダックは反落。エヌビディアやスーパーマイクロコンピューター、アルファベットが売られた。暗号資産(仮想通貨)ビットコインへの投資で知られるマイクロストラテジーは、投資銀行Benchmark(ベンチマーク)が目標株価を引き上げ、大幅高となった。NASDAQ総合指数は前日比87ポイント(0.55％)安の15,947。S＆P500指数は前日比8ポイント(0.17％)高の5,069。
高田日銀審議委員が出口政策への検討必要と述べ、円高・株安となったが、後場の日経平均は下げ渋った。海運が買われ、ディスコはシティグループが目標株価を引き上げた。あおぞら銀は旧村上ファンド系の保有判明で上昇。セブン＆アイはヨーカ堂売却検討報道で買われた。アルプス物流は売却報道を受けてストップ高。半面、ルネサスは三菱電機の売却で下落。イビデンはＣＢ発行で安い。鉄鋼株が売られ、東電が反落。ツルハは利益確定の売り。
スタンダード市場では、ＤＮＡチップ研が肺がん診断システムを使う検査で保険適用される遺伝子の種類が増えると発表しストップ高。住石ＨＤが大幅高。ＡＩメカテックがストップ高。メディアリンクスが大幅続伸。大成温調は自社株買いが好感された。ＰＫＳＨＡと山大に利食い売りが出た。
グロース市場では、ＱＰＳ研が４日ぶりに反発し、フィスコとＢｉｒｄｍａｎ、ＢｌｕｅＭｅｍｅが大幅高となった。ウェルスナビは東海東京調査センターが目標株価を引き上げた。半面、サンバイオとシルバーエッグは反落した。直近新規公開株のＣｏｃｏｌｉｖｅは大幅安となった。
チャート上では、上下に短いヒゲを伴う陽線。3万9000円を割り込んでの寄付きで推移したが、終値では3万9100円台まで下げ幅を縮小。 5日移動平均線（3万9189円）を割り込んだが、底堅さをうかがわせる展開となった。
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注目記事 Pick up
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【金融機関別で大差、独立系上位に】
日本証券新聞3月1日（金）紙面1面TOP記事掲載
投信保有者、7割がプラスも… 金融庁調査
金融庁は2月28日、投信保有者でプラスのリターンになっている割合を、金融機関別に発表した。セゾン投信やコモンズ投信など独立系投信では9割以上の顧客がプラスと好成績なところが出ている一方、最低の七十七証券では22%しかなかった。投信は金融機関によって商品、手数料が違うため、大きな差が出ている。
金融庁は、金融事業者を比較することが有益で、リスクや手数料などのコストに見合ったリターンを確保できているか、国民が比較検討できるように事業者別のリターンを公表した。調査は昨年3月末時点で、報告のあった335社が対象。当時、2022年に調整した株価の戻り局面で、日経平均株価は2万8,041円。1年間のリターンは2.8%高と、日経平均のインデックス投信を1年保有しているだけでプラスになっていた。
プラスだった顧客は全体の71%。独立系投信などの投資運用業者は85%だったが、主要銀行72%、証券会社59%となっている。金融庁は独立系投信を評価し、大手金融機関の運用力向上を求めているが、その裏付けとなるデータだ。
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今日の市況概況
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2月29日（木）☆[概況/大引け]
後場は戻り歩調。売買代金は6兆円。政策保有株の売却はディスカウント解消要因
大引けの日経平均は41円安の3万9,166円、TOPIXは0.7ポイント高の2,675ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は692、下落銘柄数は928。出来高は23億6,583万株、売買代金は6兆403億円。
日銀の高田審議委員が政策運営について「出口への対応も含め機動的かつ柔軟な対応に向けた検討も必要」と述べたため、円相場が1ドル＝149円台へと円高方向に動き、日経平均は下落した。
だが、後場は下げ幅を縮め戻り歩調となった。
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