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IPO2024年3月5日

新規上場紹介 シンカ 3月27日 グロース コミュニケーションのDX化サービスを提供

コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」の開発、販売を行うシンカ(149A)が3月27日、グロースに上場する。

「カイクラ」は、電話やメールなど企業活動で発生する様々なコミュニケーションのDXを実現するサービス。オフィスの固定電話でのコミュニケーション支援機能やSMS送信機能、通話録音機能、ビデオ通話機能、携帯電話録音機能、メール連携機能などを備えており、「カイクラ」を使うと顧客との一連のコミュニケーションを自動で記録・整理し、一元管理することができる。

具体的には固定電話とSMSなど、異なる手段で顧客とコミュニケーションを取った場合でも、自動で記録・整理し、顧客情報と関連付けして一元管理することができる。導入により、電話対応者の業務経験やスキルに依存しない、属人化を排除した質の高い顧客対応が可能となるという。固定電話や携帯電話の会話を「カイクラ」で録音しAIにより自動でテキスト化する機能なども備える。ちなみに、「カイクラ」は「会話をクラウドでおもしろく!」をコンセプトとしている。

個別機能の例としてはカイクラユーザーのオフィスの固定電話へ着信があった時に、関連する顧客情報や会話履歴を自動で呼び出し、パソコンやスマートフォンに表示させることができる。表示情報は顧客氏名、住所、営業担当者などカスタマイズ可能。このほか、カイクラの画面から、顧客や自社の従業員に対してSMSを送信することができる。メールでは送・受信時にその内容を「カイクラ」に取り込み、社内のチームメンバーに対してポップアップ通知、メールのやり取りを確認・共有することができる。

「カイクラ」の売り上げは導入時の初期費用、サブスクリプション型の月額利用料、SMSなどの従量課金の3つから構成されている。このため、「カイクラ」導入拠点数およびその利用量が増加するに従って月額利用料および従量課金売り上げなどの収益が増えるSaaS型の収益モデルとなっている。ユーザーの拠点にアダプターを設置してサービスを提供する仕組みだ。

現在の主なユーザーは自動車業界、医療介護業界、不動産業界などだが、新たな業界の新規開拓を目指している。大企業への「カイクラ」導入を目指し、NTTグループとの協業を強化、小規模な零細企業に対しては、「カイクラ」の一部機能を他社にOEM提供し、他社製品の一部として販売するなど、戦略的な活動を行っている。23年12月期第3四半期末のアクティブユーザー(会社数)は2,565社となっている。(M)

概要

●事業内容=コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」の開発、販売およびその他関連する業務
●本社=東京都千代田区神田錦町3-3
●代表者=江尻高宏代表取締役社長
●設立=2014年1月
●上場前資本金=9,900万円
●発行済み株式数=315万9,320株(上場時)
●筆頭株主=江尻高宏(上場前17.20%)
●公募株式数=46万7,000株
●売出株式数=15万3,000株(ほかにオーバーアロットメントで9万3,000株)
●仮条件=3月8日に決定
●ブックビル期間=3月 11日から15日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、SBI、マネックス、楽天、ひろぎん、岡三

業績推移(単独)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2022.12 768 ▼150 0
2023.12 1,040 98 40.45 0
2024.12(予) 1,353 151 43.83 0
※単位100万円、1株利益は円、▼は損失

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