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IPO2021年6月7日

新規上場紹介 セレンディップ・ホールディングス 6月24日 マザーズ M&Aやコンサルで中小企業再生

セレンディップ・ホールディングス(7318)が6月24日、マザーズに新規上場する。

経営者の高齢化や不十分な経営管理体制、労働力不足などの課題を抱えた中小企業に対し、経営の近代化に資する総合的なソリューションを提供。傘下の子会社5社とともに、M&Aによる事業承継サポートやプロ経営者の派遣、経営コンサルティングなどを行っている。

事業は3つの領域に分かれている。「プロフェッショナル・ソリューション事業」はプロ経営者やエンジニアを派遣。経営コンサルティングも含めて中小企業の再生に乗り出し、順調に受注を積み上げている。グループ各社の経営執行の役割も担う。

「インベストメント事業」は金融機関などと連携した共同投資やファイナンシャルアドバイザリーなどで投資先企業への関与を高め、経営改革促進と企業価値向上を図る。売却によるキャピタルゲインで収益を得る。

「モノづくり事業」はM&Aでグループ傘下に収めた企業による自動車部品やFA装置製造をしている。自動車の内外装部品を製造する子会社はトヨタ自動車(7203)を主要顧客としている。

今後5年で30万以上の中小企業経営者が70歳になるにも関わらず6割が後継者未定となっている。事業承継手段としてM&Aのニーズが高まっており、市場規模拡大が予想される。さらに、コロナ禍で経済活動が大きく停滞したこともあり、業績の悪化している中小企業から事業承継や企業再生の案件の持ち込みが増加している。

M&Aと子会社の変革・進化を通じてグループ全体の成長を図るビジネスモデル。持続的な成長を維持するため、技術開発の投資やDXの推進、投資先の拡大を行っている。また、モノづくり事業ではEV関連部品の開発や新工場建設に取り組んでいる。

2022年3月期の業績は売上高150億1,000万円(前期比3.8%増)、営業利益3億3,100万円(同1.2%増)を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=経営コンサルティング、事業承継サポート、M&A支援、プロ経営者の派遣、製造事業会社の運営
●本社=名古屋市中区栄2-11-7
●代表者=竹内在代表取締役社長
●設立=2006年8月
●上場前資本金=5億9,397万8,000円
●発行済み株式数=422万9,380株(上場時)筆頭株主=髙村徳康(上場前19.38%)
●公募株式数=85万株
●売出株式数=12万7,400株(オーバーアロットメントによる売り出し)
●仮条件=6月4日に決定
●ブックビル期間=6月 8日から14日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、野村、三菱UFJモルガン・スタンレー、みずほ、SMBC日興、楽天、東海東京、岩井コスモ、岡三、東洋、藍澤、水戸。エイチ・エス

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.3 15,196 215 29.71 0
2021.3 14,460 417 127.21 0
2022.3(予) 15,010 249 44.78 0
※単位100万円、1株利益は円

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