ティアフォー(593A)が7月22日、グロースに新規上場する。
「自動運転の民主化」をビジョンに掲げ、自動運転向けオープンソースソフトウェアの「Autoware」(オートウェア)を活用した自動運転車両の開発、販売、実証、導入支援などを行っている。世界的に自動運転の開発が進む中、日本政府は2030年代に自動運転車両の世界販売シェアを25%にする目標を掲げており、市場拡大が期待される。
オートウェアは15年、創業メンバーの一人である加藤真平代表取締役CEOが中心となり、名古屋大学の研究室で開発された。オープンソースで特定の事業者に依存しない中立的な形で広く公開され、国内外の研究機関や企業による技術検証や応用が進められたことから、自動運転分野における共通基盤としての役割が徐々に広がっていた。
ソフトの開発のみならず、試験走行やデータ収集などを含む関連サービスの提供に事業を拡大。近年では自治体などが自動運転システムの実装に取り組む中、公道での実証実験、各種車両へのシステム搭載、運行管理や保守運用体制の整備など幅広い領域での支援を行っている。
実証実験は累計39都道府県127地域のほか海外でも行われ、乗用車、ロボタクシー、バス、ダンプ、配送ロボットなど様々な車両に実装。テスト走行距離は約46.9万キロに及ぶ。また、トヨタ自動車、スズキ、コマツなど協業OEM(相手先ブランド提供)先は18社に上る。
前25年9月期の業績では、事業のうち自動運転車両を地方公共交通に導入するモビリティサービスが売上高22.6億円、OEMの自動運転車両量産に向けた開発・ライセンス提供をするデベロップメントサービスが13.3億円、技術、データなどをパートナーに提供するソリューションサービスが28.1億円となっている。
オートウェアを活用した効率的な自動運転システムの開発・実装が強み。OEMと共同で開発することで、レベル4(高度運転自動化)に対応したシステム開発を実現。商用化までの期間、コストを大幅に圧縮することが可能としている。中長期的には国内事業基盤を盤石なものとした上、海外市場の開拓を段階的に推進。周辺地域への事業展開も図り、持続的な成長を図っていく。
26年9月期の業績予想は売上高84億8,400万円(前期比32.4%増)、営業損益112億3,900万円の赤字(前期は105億600万円の赤字)を計画している。また、時価総額は644億円で、今年のIPOではGO(581A・G)に次ぐ2番目となる見込み。(HS)
概要
●事業内容=オープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」を活用した自動運転車両の開発・販売・実証・導入支援など
●本社=東京都品川区北品川1-12-10
●代表者=加藤真平代表取締役CEO
●設立=2015年12月
●上場前資本金=1億125万円
●発行済み株式数=6,352万4,090株(上場時)
●筆頭株主=SOMPOホールディングス(上場前21.3%)
●公募株式数=1,744万9,600株
●売出株式数=396万8,400株(ほかにオーバーアロットメントで321万2,700株)
●仮条件=7月6日に決定
●ブックビル期間=7月6日から10日まで
●引受証券=三菱UFJモルガン・スタンレー、モルガン・スタンレーMUFG、SMBC日興(共同主幹事)、大和、野村、みずほ、SBI、マネックス、楽天、岩井コスモ、松井、水戸、岡三、東海東京
業績推移(連結)
| 売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
| 2024.9 | 3,871 | ▼4,834 | ― | ― |
| 2025.9 | 6,410 | ▼5,504 | ― | ― |
| 2026.9(予) | 8,484 | ▼6,593 | ― | ― |
| ※単位100万円、1株利益は円、▼は損失 | ||||
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