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IPO2021年8月10日

新規上場紹介 メディア総研 9月2日 マザーズ、福証Qボード 高専生向け合同会社説明会の企画・運営

メディア総研(9242)が9月2日、マザーズ、福岡証券取引所のQボードに新規上場する。

高等専門学校に通う高専生などの求職者向けに、就職活動イベントの企画・運営を手掛けている。対象となる理工系高専生の就活では大学生より情報量が少ないほか、高専の本科は5年制のため就活の時期が異なることもあり、従来は教員が個別に学生と企業をつなぐケースが多かった。こうした中、同社は2009年3月に高専生のための合同説明会を開催して以降に、学生と企業を一堂にマッチさせる就活イベントを全国で実施してきた。

同社が主催する就活イベントは、全国の高専57校(公立3校、私立3校を含む)が対象で、同一地域の複数校をまとめた合同説明会を対面・オンライン両形式で開催。企業から出展料を受領して運営している。高専生が参加する際は学校行事の一環として行われることが多く参加率が高いのが特徴だ。

主力の合同会社説明会は全国を7地区に分けて開催している。高専生と企業が一堂にコンタクトできる数少ない機会であるため、21年7月期は各地区で高専生約230~830人が集まり、一方で1イベント当たり約70~200社の企業が出展した。

学校主催の就活イベントも開催している。これまで全国の高専が個別に行っていたイベントの運営を同社が手掛けるほか、高専が実施するPBL(課題解決型学習)やインターンシップの企画、運営を受託。高専周辺の地元企業の出展が多く、生徒と企業が身近につながるケースがみられる。学校からの受託料(協賛金)と企業からの出展料を受領することによって運営している。

このほか、WEBマガジンや大学別就活手帳の制作、WEB支援サービスの提供といった企画制作事業も手掛ける。WEBマガジンの「月間高専」は、全国にある高専の特徴をはじめ、高専生の研究結果の発表、高専出身者の就職先での活躍などの情報発信を狙う。また、大学生の就活支援ツールである大学別就活手帳は、全国約30の国公立大学と私立大学から制作を受託している。

21年7月期業績は、売上高6億6,700万円(前々期比4.9%減)、経常利益1億7,800万円(同40.1%増)だったもよう。(NA)

概要

●事業内容=高専生および大学生向けの就職活動イベントの企画など
●本社=福岡市中央区大名2-8-1
●代表者=田中浩二代表取締役社長
●設立=1993年3月
●上場前資本金=6,485万円
●発行済み株式数=115万4,000株(上場時)
●筆頭株主=田中浩二(上場前88.29%)
●公募株式数=10万株
●売出株式数=20万株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が4万5,000株)
●仮条件=8月17日に決定
●ブックビル期間=8月18日から24日まで
●引受証券=東洋(主幹事)、FFG、SBI、いちよし、東海東京、岡三、極東、松井

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2019.7 640 141 117.16 0
2020.7 702 127 93.94 0
2021.7(予) 667 178 120.61 0
※単位100万円、1株利益は円

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